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松山の伊予鉄会館、商業とオフィスの複合施設で建て替えへ 2028年完成予定

財経新聞 / 2024年12月27日 10時28分

建替後の外観イメージ(伊予鉄グループ発表資料より)

 伊予鉄グループは、愛媛県松山市の中心部で1960年に整備した伊予鉄会館(松山市大街道)の建て替えを決めた。北側の土地を取得して敷地を広げ、8階建ての施設を建設、低層階に商業施設、それ以外にオフィスを入れる計画。2026年春に解体工事に着手し、2028年冬の完成を目指す。

 新施設は約1,200平方メートルの敷地に建てられる鉄骨8階建て延べ約8,000平方メートル。うち、約5,500平方メートルをテナントに賃貸する計画で、商業施設を1層に集約し、残りにオフィスを入れるほか、タワー式駐車場も備える。

 建物は、省エネで年間の1次エネルギー消費を50%以上削減した施設に与えられる環境規格「ZEB Ready(ゼブ・レディ)」の取得を目指す。48時間使用可能な非常用発電機や防災備蓄倉庫を備える一方、超高効率型エアコン、調光センサー、LED照明、断熱・遮熱高性能ガラスを導入する。

 現在の伊予鉄会館は1960年、伊予鉄一番町駅舎跡に建設された。6階建ての建物は当時、松山市で最も高いビルで、松山ロープウェー商店街の南口に位置し、通りを挟んだ反対側に中心商店街の大街道がある好立地もあり、松山市の新名所になっていた。松山市初の電光掲示ニュースも伊予鉄会館から発信された。

 現在はカフェの「スターバックス」や多様な飲食店、企業のオフィス、経済団体の愛媛経済同友会などが入居しているが、築60年を超し、老朽化が目立っている。

 松山市は四国最大の人口約50万人。9月末に高架化されたJR松山駅が開業したのをはじめ、伊予鉄松山市駅前の再整備、JR松山駅前へのバスターミナル整備計画など中心部の再開発がラッシュ状態。街全体が大きな変革期を迎えている。

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