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障害者就労促進の福祉事業、介護事業展開のAHCが本領を発揮し始めた

財経新聞 / 2025年1月14日 10時51分

 AHCグループ(7083、東証グロース市場)。障害児向け放課後デイサービスをはじめとする「福祉」事業と、デイサービス中心の「介護」事業が2本柱。

 2020年2月25日に公開価格2200円を、60%以上上回る初値3550円で生まれた。期待を背負っての上場だった。が、余りにもタイミングが悪すぎた。事業環境を大きく揺さぶるコロナパンデミックの逆風に、歩みを阻まれた。

 上場初年度の2020年11月期の「0.8%減収、56.1%営業減益」にはじまり21年11月期「2億3000万円の営業損失」/22年11月期「2億1500万円営業損失」。

 環境に変化が見え始めた23年11月期は「20.6%増収、2000万円の営業利益」に転じ、今11月期は「6.8%増収、489.4%営業増益」で立ち上がり期中に上方修正。売上高は62億3600万円に微下方修正も営業利益は「639.7%増益(1億5100万円)」、そして「10円初配当」とした。至第3四半期までの実績値は「46億9300万円、1億2600万円」。前期及び今第3四半期の決算資料に「環境変化」が明示されている。

 『障害福祉サービス及び障害児サービスの利用者数は24年3月末で160万人と前年同月比6.4%増(出所:厚労省)、この増加傾向は継続していくと捉えている。介護事業も高齢者人口増(出典:内閣府、は2040年には65歳以上3928万人)が今後とも拡大していくと認識している。事業環境は着実に拡充している。それを手の内に捉えこむ施策に注力している』。

 AHCでは事業展開に当たり「SDGsの実現を標榜している」とする。確かにその姿勢は、事業の在り様にも反映されている。介護:デイサービスでは「宿泊型デイ」にも、足を踏み込んでいる。

 また福祉事業と一口に言っても幅は広いが、SDGsの香り?が随所に感じられる。例えば「就労継続支援B型」。一般企業などと雇用契約を結んで働くことが難しい障害者に、就労の機会や生産活動の場を提供するサービスでもこんな枠組みが設けられている。

 「きのこ栽培(菌床を購入しきのこ栽培)」->「廃菌床発酵(使い終わったきのこの菌床を粉砕し発光させる)」->「昆虫マット使用(発酵完了で発酵マット:昆虫マットが出来上がる)」->「昆虫飼育(ヘラクレス等の幼虫飼育)に利用」->「廃マット活用(田畑・農地等の腐葉土として使用)」。関わった人に対しては給与でなく「工賃」が支給される。

 既に地相場入りは果たしているとみる。昨年来安値は昨年早々の624円。それが6月終盤に6130円まで急伸した。時期的にAHCの今後を展望する上で貴重なM&A(資本業務提携/完全子会社化)案件、10円配開始が発表される時期と相前後するタイミングだった。ここからの収益動向が、株価の「住み心地の良い値域」を決めていくとみる・・・ 

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