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「自動車」を改めて認識し、誤った方向を修正しよう (1)

財経新聞 / 2025年1月24日 15時51分

 EV車に関して世の中がおかしい方向に向かっている。

 ここ数年の、EV車フィーバー以前の、2020年頃が、「自動車」が完成域に達した時期だと言える。

 この機会に、情報を整理して、正しい「自動車」の将来を認識して欲しいと思う。

 情報の整理項目は、  *内燃機関は未来永劫無くならない  *EV車は単なる動力源が違うだけの未完成車両  *自動車生産経験がなければまともな製品は作れない  *中国の思惑と欧州の誤算  *EV車は総合的に評価すれば環境には却って良くない  *「自動運転」は別次元の論点である  *将来的には「水素社会」となる

 最初に言っておきたい。EV車は決して内燃機関搭載車に置き換わる事は有り得ない。

 *内燃機関は未来永劫無くならない

●内燃機関搭載車の利点

 「自動車」=(内燃機関搭載車)の良いところは、燃料さえ確保出来れば地球上のあらゆる場所で稼働可能であり、無駄にインフラ整備を求めないところにある。

 極地であれ、灼熱の砂漠であれ、熱帯雨林の中であれ、ドラム缶に入れた燃料さえ手許にあれば、活動が可能である。

 日本では廃車になった車が、開発途上国で活躍している様に、地球規模で見れば内燃機関搭載車が唯一頼れる車両であり、生活用水を手に入れる為に、何キロも先まで徒歩で向かうエリアの住人には、EV車なんてゴミでしかない。

 *EV車は単なる動力源が違うだけの未完成車両

●単に「自動車」の中の1つのジャンルがEV車である

 今や完成の域に達した内燃機関搭載車の心臓部を、簡単な「電動モーター」に置き換えただけであり、車載電池への充電時間1つ取っても内燃機関搭載車とは比較にならない。

 また充電インフラが整備されなければ、行動範囲は極めて限定的となる。

 馬無し馬車時代に、蒸気機関等と混在していた電気自動車と較べて、車載電池が「鉛バッテリー」から「リチウムイオンバッテリー」に置き換わり、モーターがレアアース等で進歩した以外は大して進歩していない。

 *自動車生産経験がなければまともな製品は作れない

●「内燃機関搭載の自動車」を自国のみで生産出来るのは、日米独だけ

 イギリスもフランスもイタリアも、北欧でも、まともな「自動車」を生産していたが、全部の構成部品を自国だけで生産する事は叶わず、日本や欧州域内の部品メーカーから調達していた。

 「内燃機関搭載の自動車」は、工業技術の粋を集めた製品である。

 日本も大昔、日産はオースチン、日野はルノー、いすゞはヒルマンと、トヨタ以外は、外国車のノックダウンから順次車造りを習得して行った。

 プリンスにしてもスバルにしても、戦前は航空機メーカーであった。高度な工業製品を作れる広い部品メーカー群の裾野がなければ、「自動車」は造れない。

●動力源をモーターにしただけで、急にまともな「自動車」は造れない

 テスラが市場投入された際、「環境意識」旺盛な富裕層は、その車がまともな「自動車」であるか否かに強い関心がある訳では無く、「私は環境問題にも強い関心を持っているのです」とアピールするのが主目的で、複数所有する車のコレクションの1台に加えた。

 EV車につきまとう「1充電走行距離」にしても、富裕層は長距離ドライブには他に保有する内燃機関搭載車を使用すれば良いから問題では無かった。

 テスラの場合、発売当初は発火事故とは無縁のパナソニック製電池を使用していたのに、中韓のバッテリーに置き換えて以降、本家中韓のEV車と共に、発火事故の常連となっている。

 また「自動車」生産経験の不足とボディ解析能力の欠如から、既にまともな「自動車」メーカーが50年も前に解決済みの、走行中に突然ボンネットが開く様な初歩的なミスも起こしている。

 現状、発火事故と無縁な、まともなEV車は、日本にしか造れていないのが現実である。

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