揺れる「東芝」最悪のシナリオは? 改善策を打ち出せるか

ZUU online / 2016年12月27日 17時10分

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揺れる「東芝」最悪のシナリオは? 改善策を打ち出せるか(写真=PIXTA) ((ZUU online))

経営再建中の東芝 <6502> が新たに数千億円規模の特別損失を計上する恐れがあると、12月27日に一部メディアが報じた。同社はこの報道に対し、同日の取締役会終了後に結果を発表するとしている。

今回報じられた損失は、原子力事業を手掛ける米子会社ウェスチングハウス社が2015年末に買収したCB&Iストーン・アンド・ウェブスターの資産価値を巡るもの。前期にも原発事業で約2500億円の減損を計上しており、バランスシートの更なる悪化が警戒される状況だ。

去る12月19日に東京証券取引所は、東芝に対して特設注意市場銘柄の指定を継続すると発表した。ここでは、東芝に対し下されている「特設注意市場銘柄」とはどのような措置なのか、そして今後どのようなことが起こり得るのかを改めて見ていこう。

■利益水増しが大型経済事件に発展

東芝は、家電や半導体をはじめ重電機、重工業分野にも事業を広げ、巨大産業グループを形成する。世界的な知名度を誇り、我が国を代表する大企業の一つだ。2008年度以降の約7年間で東芝は、利益を累計で2000億円以上水増ししたことが発覚し、企業社会のコンプライアンスに背いた大型経済事件に発展、日本経済を揺るがした。

この不正会計問題が発覚した東芝に対し、東証は昨年9月15日に特設注意市場銘柄に指定した。以降、東芝に対し法令遵守の体制づくりを求めてきたが、さらなる取り組みの徹底が必要として、指定を継続する今回の判断を下したものだ。

■上場廃止基準に抵触した企業に対し「指定」

それではまず、特設注意市場銘柄とはどのようなものなのかを知る必要がある。これは上場廃止基準に抵触した企業に対し、廃止には至らなかったものの、内部管理体制などを改善する必要性が高いと取引所が考えた場合、投資家へ注意喚起するために指定する銘柄のことを指す。

この制度が取り入れられたのは2007年にまでさかのぼる。「開示するべき情報を企業側が隠蔽した」、「有価証券報告書などに虚偽を記載した」など、上場企業としてしてはいけない行為をすると「特設注意市場銘柄」に指定されるように定められた。それ以前は、違反した企業に対する取引所のペナルティーは、上場廃止しかなかった。

「上場廃止」とは、企業に対する上場市場からの退場宣告だ。だが、ルール違反を犯しても上場廃止にまでは至らず、それを理由に取引所が批判されるケースもあったという。そこでいきなり「退場」ではなく、一定期間を猶予としておき、それで更正できるかどうかを確かめるようにした制度が、特設注意市場銘柄なのだ。新聞などの株価欄では一般銘柄とは区別して「特設注意市場銘柄」コーナーに掲載されて、企業としては不名誉な状態だ。

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