不動産価格が暴落する「2022年問題」 土地の値段以上に大事なコト

ZUU online / 2017年8月13日 18時20分

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不動産価格が暴落する「2022年問題」 土地の値段以上に大事なコト(写真=PIXTA) (ZUU online)

2017年に入ってから、アパートローンの貸し出しや行き過ぎた賃貸用のアパート・マンション建設に警鐘を鳴らす声が大きくなってきている。

その声を受けてか、国土交通省総合政策局が発表した最新住宅着工統計調査(2017年6月)では、貸家の着工件数が20ヶ月ぶりの減少(前年同月比2.6% 減、季節調整値の前月比で6.2%減)となった。アパートローンに関しても、日本銀行の発表によれば、2017年1~3月期の新規融資額は前年同期比0.2%減の1兆508億円であった。

■近年のアパート経営が過熱した3つの要因

最近になって、ようやく加熱気味だったアパート市場にブレーキがかかってきた理由を振り返ろう。近年のアパート経営が過熱するようになったと考えられる主な要因は以下の3つ。

(1)相続税対策による供給過多
(2)少子高齢化と地方の人口減
(3)2022年問題による農地からの転用

(1)は、2015年に相続税が改正となった結果、課税対象者が一気に広がったことと関係している。改正によって相続税の控除枠が大幅に縮小された結果、これまで相続税とは無縁だった人も、税金対策を取らなければならない状況に陥った。課税から逃れたい人々が、「土地をそのままの状態にしておくよりも、アパートなどを建てることによって、課税時の評価額を下げられる」と聞きつけた結果、にわか大家が大量に発生したのである。

このブームに乗ったのが銀行だ。(2)にあるように、すでに人口減が顕著になっている地方では、場所によって経済の衰退に歯止めがかからない。このような中で、特に地方の銀行にとっては、担保付き案件であるアパートローンは数少ない融資先である。

しかし建てる側からしてみると、一時的な家賃保証などにつられてアパート経営に乗り出したところで、素人経営で借り手が見つからないままに保証が切れてしまえば、空室リスクと固定資産税とのダブルパンチになりかねない。金融庁から注意喚起がなされたのも、ある意味、当然のことだろう。

■「2022年問題」と言われる生産緑地法とは?

続いて(3)にある2022年問題とは何なのか。これは「生産緑地法」のことを指している。

生産緑地法とは、無計画な開発から都市環境を守るために1974年に発令された法律である。ところがその後の日本経済の発展に伴う土地不足により、市街化区域については原則、宅地並みの課税が課されることになった。これにより、農地の多くが宅地へと変わったが、1991年の改正緑地法によって、翌年から生産緑地地区の指定が始まった。

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