東京の日照不足の影響で、経済波及効果マイナス 407億円

ZUU online / 2017年9月14日 17時20分

写真

東京の日照不足の影響で、経済波及効果マイナス 407億円(写真=PIXTA) (ZUU online)

2017年8月の東京都心は記録的に「雨」の多い夏だった。東京都心の降雨は8月1日から21日まで21日連続となり、1977年の22日連続以来40年ぶり過去2番目の長雨記録となった。東京都心の日照時間は83.7時間と、77年の85.8時間を下回り観測史上最短だった。日照不足が日本経済にどういう影響を与えたのかを検証しよう。

■過去最低の日照時間と日照率となった17年夏

長雨、日照不足となったのは、7月末に勢力を強めたオホーツク海高気圧の影響で北東からの冷たい風「やませ」が流れ込んだことが主因だ。偏西風が平年より南側を流れたこともあり、移動性低気圧が日本列島を数多く通過し不安定な気候となった。東京都心部の過去最低となった日照時間83.7時間は、81年から2010年まで30年の平均である169.0時間の約半分だった。日の出から日没までの時間に対する日照時間である日照率も20%と過去最低だった。

■冷夏で東京都の家計消費支出は189億円減少

夏は暑い方が、エアコン、ビール、アイスクリームといった季節商品の消費を加速する。一方で、冷夏や多雨がだと季節商品の消費は停滞し、娯楽などのサービス支出は外出を控えるために縮小する。

株式市場でも夏は猛暑の方が、サマーストックと言われる関連銘柄が物色されて盛り上がる傾向がある。猛暑による季節商品の特需が特定の企業の収益を押し上げる期待が高まるからだ。逆に今年のように長雨、日照不足の場合は、季節商品の売上の減少だけでなく個人消費全体にマイナスの影響与える。

帝国データバンクは9月8日、今年の特別企画として「天候不順が企業に与える影響調査」を公表した。試算では、日照不足により東京都の家計消費支出は189億円減少した。昨年8月の東京都の消費支出は1兆5700億円だったので、消費支出を約1.2%押し下げたことになる。

食料品は約12億円減少した。季節商品である飲料が22億円、アイスクリームが14億円減った。一方で、長雨で外出を控えたため、米、豆腐、納豆の消費が24億円増えた。

食料品以外では、住宅関連消費が90億円、娯楽費が43億円、その他の理容関係費などが43億円減少した。雨により日曜大工など屋外での活動が制限されたため住宅消費は減少、天候不振で外出を控えたため娯楽費は減少、冷夏だったことで理容サービスや理容用品の消費が減った。

■全国への波及効果はマイナス407億円

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
ZUU online

トピックスRSS

ランキング