医療費支出の概要~男女差に着目して

ZUU online / 2017年10月13日 17時40分

写真

医療費支出の概要~男女差に着目して(写真=Thinkstock/GettyImages) (ZUU online)

■要旨

医療の高度化や寿命の延伸等によって、医療費は毎年およそ1兆円ずつ増加しており、2015年度には42兆3,644億円となった。2016年度の医療費は、14年ぶりに減少に転じる見込みであるが、これは高額医薬品の価格引き下げによる一時的なものであり、今後も医療費が増加基調であることに変わりはない。

国民一人ひとりの生涯医療費も増加しており、2015年度は、男性でおよそ2,580万円、女性でおよそ2,820万円だったと女性が多かった。

本稿では、国全体の医療費支出動向、および、男女差に着目しながら個人の医療費支出動向を紹介する。

■はじめに ~2015年度国民医療費は42兆円3,644億円

2015年度の国民医療費と、2016年度の医療費概算(*1)が、それぞれ厚生労働省から公表された。

医療の高度化や寿命の延伸等によって、医療費は毎年およそ1兆円ずつ増加しており、2015年度には42兆3,644億円となった。2016年度の医療費は、14年ぶりに減少に転じる見込み(*2)であるが、2016年度の減少は、高額医薬品の価格引き下げによる一時的なものであり、今後も医療費が増加基調であることに変わりはない。

国民一人ひとりの生涯医療費も増加しており、2015年度は、男性でおよそ2,580万円、女性でおよそ2,820万円だった(10割負担で計算)(*3)。この男女差は、寿命の差(*4)と疾病構造の違いによると考えられる。

本稿では、国全体の医療費支出動向、および、男女差に着目しながら個人の医療費支出動向を紹介する。

-------------------------------------
(*1)概算医療費は、審査支払機関における算定ベースの診療報酬の集計である。概算医療費には、はり・きゅう、保険証忘れ等による全額自費による支払い、労働者災害補償保険等による医療費は含まない。
(*2)概算医療費は、例年「国民医療費」の98%程度で推移している。2015年度の概算医療費が41兆5,000億円だったのに対し、2016年度は41兆3,000億円と減少している。
(*3)生涯医療費とは、年齢階級別1人当たり国民医療費及び年齢階級別死亡率が当該年度から変化しないとした場合に、1人の人が生涯で必要となる平均医療費がどの程度かを推計したもの。2015年度の結果は、厚生労働省による「平成27年度国民医療費」と「第22回完全生命表」から筆者が計算。
(*4)厚生労働省「2016年簡易生命表」によると、平均寿命は男性が80.98年、女性が87.14年である。
-------------------------------------

ZUU online

トピックスRSS

ランキング