欧州経済見通し-裾野広がるユーロ圏の景気拡大/英国EU離脱まで1年-

ZUU online / 2018年3月13日 18時1分

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欧州経済見通し-裾野広がるユーロ圏の景気拡大/英国EU離脱まで1年-(画像=PIXTA) (ZUU online)

■要旨

ユーロ圏では、良好な外部環境と政策の下支えにより景気拡大のペースが上がり、地域的にも、需要面でも、裾野の広い拡大が続いている。

個人消費は雇用・所得環境の改善に支えられた堅調な推移が見込まれ、固定資本投資は、高稼働率、域内外の需要拡大と緩和的な金融環境の下で、引き続き機械設備投資主導の拡大が期待できる。今後、労働市場の緩みの縮小も進むが、圏内での労働移動や改革の進展など固有の要因も働き、賃金の伸びは高まるが、そのペースは穏やかだろう。

18年の実質GDPは前年比2.2%と2%超の成長が続くが、インフレ率は同1.5%と予測する。ECBの資産買い入れ停止は18年12月末、利上げは19年4~6月期に預金金利のマイナス幅の縮小から着手するだろう。

ユーロ圏見通しのリスクは、外部環境の悪化、急激な通貨高、金利上昇である。ユーロ制度改革の必要は引き続き高いが、政治・世論の変化で困難さが増している。

英国はマイルドな成長鈍化と高インフレに直面している。18年の実質GDPは前年比1.4%、インフレ率は同2.8%と予測する。1年後に迫るEU離脱の当面の焦点は、3月の首脳会議で移行期間の合意の可否。EUとの将来関係についての英政府、EUの方針にも隔たりは大きい。メイ政権の基盤の弱さもあり、先行きの不透明感は著しく高い。

■裾野広がるユーロ圏の景気拡大

◆年率2%を超える成長持続。すべてのユーロ参加国で景気は拡大

ユーロ圏では、良好な外部環境と政策の下支えにより、景気拡大のペースが年率2%超に上がっている。

7日公表の17年10~12月期の実質GDP(確定値)は、速報値と同じ前期比0.6%、前期比年率2.3%で、年率2%を超える成長が5四半期にわたり続いたことが確認された。

17年年間の成長率は2.3%と世界金融危機以降で最も高い伸びとなった。一部の国の年間の実績ははまだ出ていないが、世界金融危機以降で初めて、すべてのユーロ参加国がプラス成長で足並みが揃ったと思われる。

18年入り後も、年率2%を超えるペースを保っている模様だ。実質GDPと連動性が高い総合PMIは、2月(速報値)が57.1と1月(確報値)の58.8からは低下したが、引き続き生産の拡大と縮小の分かれ目となる50を大きく超える水準にある。

◆需要面でも景気拡大の裾野広がる

需要面でも景気拡大の裾野が広がっている。

10~12月期に限れば個人消費が鈍化し、企業部門主導の傾向が強まった。実質GDPに対する寄与度は純輸出の前期比0.4%が最大で、固定資本投資が同0.2%でそれに続き、個人消費は同0.1%に縮小した。

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