アリペイに日本が学ぶべきこと、信用スコアの可能性と課題――アリババ日本代表ら登壇のイベント

ZUU online / 2019年3月2日 12時5分

事業者向けサービス・機能としては、「1to1」で、「位置情報」や「効果分析」を活用したマーケティング機能を提供していると説明した。

アリババはオンラインとオフラインを組み合わせた「新零售」(新小売。ニューリテール)という概念を打ち出し、進めている。具体的には、統合マーケティングツール「Uni Marketing(ユニマーケティング)」を活用、Uni IDと呼ぶビッグデータを活用し、購買や決済などのデータから、個人情報にはタッチせず属性分析をしてマーケティングに活用できるという。

グループの実際の取り組みとして、スーパー「盒馬鮮生」(フーマ)の事例が紹介された。フーマの店舗では、利用者は商品のコードを無人レジで読み取って購入するため、接客の必要がないという。またオンラインでも注文できるため、店内にはオンラインで受けた注文をさばく店員が存在するという。また、あらゆる商品の購入・配達してくれるサービス「ウーラマ」は、年間利用者が1.67億人以上にのぼる。

これらの説明は、ニューリテールの概念を説明した映像のプレゼンとともに行われ、会場からはその先進性に驚きの声があがっていた。

デジタルディスラプションは欧米ではなく中国から起きている

次のセッションでは、アリババ(日本法人)の香山代表、出井・クオンタムリープ代表が登壇。「デジタル中国に日本が今学ばなければならないこと」と題して議論を交わした。ムック責任編集の若林恵氏がモデレーターを務め、中国のパパママストアの存在について触れると、香山氏は「そうした店をつぶすことなくデジタルラッピングして新しい価値を持たせている」と意義を強調。出井氏は「アリババは個人やベンチャーの生きざまを変えている」「アリババはGAFAがやっていることを1社でやっている」と評価した。

香山氏は日本や欧米の常識と、中国を中心としたアジアの常識は違うと指摘。たとえば日本は近代の工業化とネット化・デジタル化が段階を踏んで進んだが、中国は同時に進んでいると説明。既にアリババは不動産大手の大連万達集団(ワンダ・グループ)に出資したり、業界3位の百貨店を買収したりしていることについて触れたうえで、日本の小売業界は「デジタルに攻められて嫌々デジタル化をやっているが、それではカスタマーエクスペリエンスがよくなるはずがないし、でき上がったものが違って当然」と指摘した。

香山氏はまた、先述したニューリテールの説明映像の中で、ショッピングモール内の女性化粧室にある鏡がデジタル化され、待ち時間にリップスティックを試したり買ったりできる事例が紹介されたことを引き合いに、「デジタルディスラプションは米国でも欧州でもなく中国で起きている」と話した。

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