FRBの利下げ懸念後退も、ドル円112円レジスタンスは非常に強固

ZUU online / 2019年5月2日 15時20分

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FRBの利下げ懸念後退も、ドル円112円レジスタンスは非常に強固(画像=PIXTA)

前日については、アジア市場、欧州市場の多くが休場となっていたため、本格的な動意はNY勢参入後になりました。まずは、米・4月ADP民間雇用者数が市場予想18.0万人増に対して結果は27.5万人増と非常に強い数字となり、ドル円は111.20円台から111.40円台までドル買いが強まりました。ただ、その後に発表された米・4月ISM製造業景況指数が市場予想55.0に対して結果は52.8、米・3月建設支出においては、市場予想±0.0%に対して-0.9%と非常に弱い内容になったことを受け、ドル円は111.10円台まで急落し、その後は111.10-20円台にてFOMC待ちの動きとなりました。

FOMCについては、政策金利は2.25-2.50%に据え置かれましたが、超過準備預金金利(IOER)を従来の2.40%から2.35%に引き下げました。実質FF金利が4月から超過準備預金金利(IOER)を上回っていたこともあり、もしかしたら調整が入るかもしれないとの報道もありましたが、このIOER引き下げに市場はドル売りで反応し、FOMC声明後には前日の安値である111.053円まで下落しました。

ただ、その後のパウエルFRB議長の定例会見にて、同総裁が引き下げたIOERについて「小幅な技術的調整。政策シフトではない」と述べ、「インフレ低下は一時的」「金利はいずれの方向にも動かす強い論拠が見られない」との見解を示したことで、一気にドル買いが強まり、ドル円は111.611円まで急伸し、高値を更新しました。また、トランプ大統領が利下げを迫ったことで注目されていた今後の金利動向については、「短期的な政治の意向は考慮しない」と正面から否定したことで、利下げ懸念が大きく後退し、ドル買いに安心感が出たと思われます。

ドル円は111.611円までドル買いが強まりましたが、利下げ懸念が後退したことにより、株安の動きが強まり、NYクローズについては、111.394円で引けています。ただ、株安によるドル円の下落は、あくまで調整であり、利下げ懸念が後退したということは、素直にドル買いになりやすい地合いになったと考えられます。ドル円は112円がレジスタンスラインとして意識されており、再度上値を試す展開にはなりそうですが、112円を明確に上抜けるかどうかについては、もう一材料必要になりそうです。

◆今後の見通し

FOMC声明、パウエルFRB議長の会見により、FRBの利下げ懸念が後退したことが明確になりました。これで、週末の米雇用統計にマーケットの注目はシフトされたと考えられます。特に、米・4月ADP民間雇用者数が非常に強い数字だったこともあり、非農業部門雇用者数も同程度の数字になるのではないかとの期待もあることから、目先はドル買い方向に傾きそうです。ただ、香港とシンガポール市場は戻ってくるものの、本日も日本、そして中国が休場となることから、海外時間までは狭い値幅に終始しそうです。

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