2019・2020年度経済見通し-19年1-3月期GDP2次速報後改定

ZUU online / 2019年6月10日 20時40分

●前年比二桁増益も、純粋持株会社を除けばほぼ横ばい

6/10に財務省から公表された法人企業統計では、2019年1-3月期の全産業(金融業、保険業を除く、以下同じ)の経常利益が前年比10.3%(10-12月期:同▲7.0%)と2四半期ぶりの増加となった。製造業は前年比▲6.3%(10-12月期:同▲10.6%)と3四半期連続で減少したが、非製造業が前年比18.4%(10-12月期:同▲4.9%)の大幅増益となり、全体を大きく押し上げた。

ただし、1-3月期の経常利益は純粋持株会社が前年比251.2%の急増となったことにより大きく押し上げられており、純粋持株会社を除く経常利益は前年比0.1%とほぼ横ばいにとどまる。純粋持株会社の大幅増益に持続性があるとは考えられず、経常利益は基調としては製造業を中心に低迷していると判断される。

2019年1-3月期の設備投資(ソフトウェアを含む)は前年比6.1%と10四半期連続で増加し、10-12月期の同5.7%から伸びを高めた。製造業(10-12月期:前年比10.9%→1-3月期:同8.5%)は前期から伸びが低下したが、非製造業(10-12月期:前年比2.7%→1-3月期:同5.0%)が前期から伸びを高めた。

設備投資は2018年度を通して堅調に推移したが、これは過去最高水準を更新する好調な企業収益による潤沢なキャッシュフローを背景としたものであり、キャッシュフローに対する設備投資の比率が低水準にとどまるなど、必ずしも企業の投資スタンスが積極化しているわけではない。内閣府の「企業行動に関するアンケート調査(2018年度)」によれば、今後5年間の実質経済成長率の見通し(いわゆる期待成長率)は前年度から0.1ポイント低下の1.0%となり過去最低水準に並んだ。

日銀短観2019年3月調査では、輸出の減少を主因とした企業収益の悪化を受けて、製造業ではすでに投資計画を先送りする動きが見られた。2019年度入り後の設備投資は、非製造業では人手不足対応の省力化投資、都市再開発関連投資の拡大などが引き続き下支えとなるものの、企業収益が大きく悪化している製造業を中心に減速に向かう可能性が高いだろう。

■実質成長率は2019年度0.4%、2020年度0.8%

●2019年4-6月期はマイナス成長の公算

2019年1-3月期のGDP2次速報を受けて、5/21に発表した経済見通しを改定した。実質GDP成長率は2019年度が0.4%、2020年度が0.8%と予想する。2019年1-3月期の成長率の修正が小幅だったこと、先行きの見方も変えていないことから、成長率見通しは5月から変更していない。

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