SG会田アンダースロー(クイック)日銀短観は内需は強いが政策の強い緩和姿勢を示し続ける必要があることを示す

ZUU online / 2019年7月1日 12時15分

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SG会田アンダースロー(クイック)日銀短観は内需は強いが政策の強い緩和姿勢を示し続ける必要があることを示す(画像=PIXTA)

シンカー:製造業の業況感が悪化した一方で非製造業が改善した日銀短観は、グローバルに在庫・生産サイクルが多少悪化しても、日本経済は拡張を続けることができるまで、強い信用サイクルに支えられた内需を中心に頑強になってきていることを示した。信用サイクルを示して失業率の先行指標でもある中小企業貸出態度DIは4-6月期に+20と7-9月期の+21から若干低下したが、まだバブル崩壊後の最高水準である+20程度を保っている。ただ、伸び悩んでいることもあり、デフレ完全脱却を実現するためには、信用サイクルがもう一段強くなる必要がある。昨年の7月に日銀が10年金利の誘導目標からの変動幅の拡大を含む金融政策を微修正したことが、日銀は否定しているが、企業に緩和姿勢の後退と解釈されてしまった可能性がある。日銀は、フォワードガイダンスを長期化し、緩和姿勢に揺るぎがないことを強く情報発信する必要があろう。また、DIは企業の業況の安心感でも上昇するため、グローバルな貿易紛争と10月の消費税率引き上げがある中、秋の臨時国会での補正予算を含めた経済対策などの財政拡大で、内需への一段の押し上げが必要であろう。

4-6月期の日銀短観大企業製造業業況判断DIは+7と、1-3月期の+12から低下した。貿易紛争を含めたグローバルな景気・マーケットの不透明感は、輸出と生産活動を下押した。DIは加工業種中心に低下した。半導体の在庫サイクルの下押し圧力がまだ残っている。1-3月期に鉱工業生産指数が大きく減少したことで、生産関連指標に偏りのある景気動向指数の分析が景気後退を示唆する可能性があることが注目されてきた。それにも関わらず、DIがマイナスとならないばかりか、2016年半ばの+6より高い位置にある理由を考えることが重要である。理由は内需が企業とマーケットが考えるよりかなり堅調であることだろう。製造業は、貿易紛争で不透明な海外の需要に対応するより、内需への対応を優先している可能性もある。1-3月期に2019年度の大企業製造業の輸出計画は前年度比+0.5%と3年連続のプラスのスタートとなったが、4-6月期にも同+0.7%と堅調さを維持したことは、グローバルな在庫・生産サイクルがまだ腰折れていないことを示している。ドル・円の2019年度下期の想定は109.34となり、前回の108.93から若干の円安になっており、円高が急激に進行した場合、製造業の企業心理に下押しを与えるリスクがあることを示している。

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