なぜ世界でSAKEがブームに?お酒のイノベーションにせまる

ZUU online / 2019年7月19日 10時0分

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(写真=J.Score Style編集部)

近年、海外で日本酒の評価が飛躍的な高まっているのをご存じでしょうか。日本酒の輸出量は増加傾向にあり、2017年度の酒類輸出金額の推移においても、全酒類中日本酒は最も高い34.4%でした。実は海外での日本酒人気の高まりの背景には、日本酒業界のさまざまなイノベーションが大きく関わっています。

■日本酒業界のイノベーター、獺祭(だっさい)

日本酒業界は長年、大規模酒造メーカーが低価格な量産品を全国展開し、各地の小規模酒造メーカーは地産地消型の経営スタイルをとっていました。大規模酒造メーカーがアルコールや糖類・アミノ酸などが添加された普通酒を販売していたこともあり、原料米を栽培する農家や卸業者など、マーケット全体が普通酒寄りの構造となっていました。

そのため、小規模酒造メーカーにとって、それぞれの地域性やオリジナリティを活かした酒造りに必要な原料米の調達や設備投資、マーケティングや販路獲得は難しい状況が続いていたのです。

獺祭(だっさい)は衰退の一途を辿るかと思われていた日本酒業界に革命を起こしました。ターゲットを地元から東京・海外という大消費地に変え、飲食店を中心としたBtoB戦略を展開。安価なイメージが定着していた日本酒市場の中で、原料や精米方法に徹底してこだわり、付加価値をつけた商品を打ち出すブランディング手法が食通の間で評判となり、大ヒットにつながったのです。

獺祭を手掛ける旭酒造では、デジタルテクノロジーの活用によって、杜氏(とうじ)だけが占有してきたノウハウをマニュアル化し、技術や工程の標準化を図りました。そして、冬季だけしか稼働しない酒蔵が多い中、四季醸造(年間を通じた醸造)へと切り替えることで、供給量・収益ともに増加させることに成功したのです。

■若手起業家たちの参入によるビジネスの拡大

獺祭のビジネスモデルは、既存の酒造メーカーを鼓舞しただけでなく、新しいイノベーターたちをも惹きつけました。実は日本酒業界の活性化の背景には、若手起業家たちの存在があります。

株式会社Clearでは日本酒専門のWebメディア「SAKETIMES」を運営し、国内外へ日本酒の魅力を発信。パートナー酒蔵との商品開発から品質管理までをトータルサポートしたオリジナルブランド「SAKE100」を展開しています。

また、BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)出身の経営戦略のプロフェッショナルが立ち上げた株式会社WAKAZEは、提携酒蔵への委託醸造による商品を開発・販売しており、海外マーケットを視野にいれたプロモーションに力を入れています。

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