1棟物物件が相続税対策になる仕組み【その2】

ZUU online / 2019年10月20日 13時5分

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(画像=FabrikaSimf/Shutterstock.com)

前回は相続税の基本となる、土地を自宅として使用している場合の相続税評価額の計算方法を説明しました。今回は、なぜ遊休地にアパートを建てることが相続税対策になるのかを見ていきましょう。

■貸家建付地とは

更地に賃貸用アパートを建築すると、相続財産の評価額を計算する際、敷地は「貸家建付地」となり、前回の自用地評価と比べて「借地権割合×借家権割合」の分だけ減額できます。建物に関しても、取得価格に比べて大幅に減額されます。

■なぜ評価額が下がるのか

更地にアパートを建てると、なぜ相続税評価額が下がるのでしょうか。その根底にあるのは、賃貸アパートや賃貸マンション、貸家などは借家人が利用するため、自用地と比べて土地所有者による利用が制限される、という考え方です。

貸家建付地の評価額の計算式は、以下の通りです。

貸家建付地の評価額=自用地評価×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

借地権割合は、路線価の後ろにあるアルファベットによって以下のように決まっています。

借地権割合
記号 借地権割合
A 90%
B 80%
C 70%
D 60%
E 50%
F 40%
G 30%

借地権割合は、CもしくはDとなっているケースが多いです。

借家権割合は一律30%です。よって、借地権割合がDの貸家建付地は、自用地評価と比較して評価額が約20%(0.6×0.3=0.18)減ります。

■アパートなどの建物の評価

賃貸アパートの建物は、貸家としての評価額が計算されます。計算式は以下の通りです。

貸家評価額=固定資産評価額×(1-借家権割合×賃貸割合)

固定資産税の建物評価額は、通常価格の60~70%程度であり、さらにそこから30%減額されるので、相続財産の圧縮効果はかなり大きいと言えます。

■貸家建付地の減額の具体例

借入金を使って建物を建て、さらに相続税を圧縮する方法があります。その計算方法について見ていきましょう。ここで、もう一つの重要な考え方である「小規模宅地等の評価減」の活用が出てきます。

現金で3億円所有している人が、300平方メートルの土地を2億円で購入し、そこに1億円のRC造新築アパートを建てた場合を考えましょう。整理すると以下のようになります。

まず、現預金が土地と建物に変わります。その時点の時価は3億円のままです。次に、相続税評価額を計算します。

土地は、路線価が公示価格の約80%で、さらに奥行価格補正などを加味し1億5,000万円と評価されました。建物は固定資産課税評価額で計算され、5,000万円でした。

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