オフィスの整理整頓で業績アップ アップル、トヨタの事例から

ZUU online / 2019年9月15日 14時15分

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(画像=V_L/Shutterstock.com)

昔から「机の乱れは心の乱れ」と言われるように、オフィスの整理整頓ができていないと作業効率が悪くなることは常識的に理解できます。しかし、話はそれにとどまらず、企業経営の基軸をなすものとさえ言えるのです。

ここでは2つの世界的企業、アップルとトヨタ自動車の取り組みから考えてみましょう。

■オフィスの乱れがビジネスの乱れに?

オフィスのデスクが散らかっていて、「あれ、あの書類どこ行ったかな?」「黄色のマーカーペンはどこだ?」と探しものをすることがあります。大塚商会の調査によると、ビジネスパーソンがオフィスで何らかの探し物をしている時間は、1年間で150時間にも上っているのです。この150時間は、デスクの整理整頓が行き届いていれば発生しない、純粋に無駄な時間と言えるでしょう。

そればかりではありません。デスクの乱れは連鎖し、オフィス空間全体が不潔で乱雑な状態になりえます。これは、有名な「割れ窓理論」のオフィス版と言えるわけです。

割れ窓理論は、米国の心理学者ジョージ・ケリングが提唱したもので、窓ガラスを割られたまま放置しておくと、他の窓が割られたりゴミが捨てられたりして地域の環境が悪化し、犯罪が多発するようになるという犯罪理論です。

オフィス空間が不快なものなり、職場環境が悪化すると、そこで働く社員に多くの心理的・身体的ダメージを与えることになります。散らかったオフィス空間は、そこで働く者にストレスと不安をあたえ、認知エネルギーを浪費させることで集中力を削いでしまうのです。

職場環境の悪化が社員のストレスを招くと、社内コミュニケーションも必然的に希薄化していくことでしょう。そしてモチベーションも低下し、業績悪化へとつながっていくのです。社員のモラルの低下から、「個人情報流出」のような事態にまで至る可能性も否めません。

■スティーブ・ジョブズのアップル再建は「整理整頓」からだった

アップルの創業者の一人、スティーブ・ジョブズは、一度は追放された古巣に1996年、非常勤顧問の形で復帰、「救世主」として舞い戻ってきました。当時、倒産寸前まで業績不振にあえいでいた同社をV字回復に導いたのは有名ですが、彼がまず始めたのは「オフィスの整理整頓」でした。

iPodやiPhone、iPadなど独創的な製品のリリースはいわば表舞台で、裏側では「デスクを整理する」「床に物を置かない」などの地道なルール作りから改革を始めていたのです。

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