SG会田アンダースロー(グローバル)ポピュリスト的な政治は中央銀行の金融政策運営を難しくしている

ZUU online / 2019年9月5日 13時0分

●マイナス金利政策(7月末時点:当座預金のマイナス金利適用残高(約25兆円)に-0.1%のマイナス金利を適用)

予想:2%の物価上昇を達成する2022年に解除

日銀は長期金利の誘導目標を徐々に引上げ、長期国債の買入額は減少していく。日銀は2%の物価目標達成が確認でき、短期金利の引き上げに踏み切るのは、かなり先の2022年となろう。

■中国(PBOC)

●政策金利(7月末時点:預金準備率(RRR):13.50%、7日間リバースレポレート目標:2.55%)

予想:年末までに公開市場操作で預金準備率(RRR)などの政策金利の引き下げに踏み切るだろう

経済活動や信用データの低迷は、明らかに追加金融緩和の必要性を示している。対米貿易をめぐる緊張が一段と激化している現状ではなおさらだろう。政策金利をさらに引き下げる可能性も高まってきている。しかし、中国共産党政治局の会合や中国人民銀行(PBOC)の第2四半期の報告書から発せられた最近の政策シグナルは、大規模な景気刺激策を打ち出す熱意をまったく示していない。レバレッジ制御に対する中国政府のコミットメントを我々は高く評価しているが、困難な時期を通して景気を下支えする追加刺激策―とくに財政面からの景気テコ入れ―も十分に正当化されよう。

PBOCは今年春以降、広範な刺激策を手控えているが、目標を絞り込んだ措置では、実体経済はおろか、信用の伸びを安定させる効果すら明らかに不十分である。最近の政策シグナルに照らせば、PBOCは中期貸出ファシリティー(MLF)、預金準備率(RRR)の引き下げ、再貸出割り当ての強化など、目標を絞り込んだ措置の供与を継続するだろう。しかし、政策金利の引き下げを再開すべき時期が到来したと考えられ、リバースレポや常設貸出ファシリティー(SLF)、MLFなどを含めて、PBOCが2019年後半に公開市場操作で利下げを開始するという予想を維持している

PBoCは8月17日に、何十年も政策金利だった基準貸出金利を廃止して、ローンプライムレート(LPR)を銀行貸出金利の新しいベンチマークに格上げ、またプライシング・メカニズムを改良して、LPRを1年物中期貸出ファシリティ(MLF、中央銀行が銀行間流動性を注入するツールの1つ)とリンクさせると発表した。この動き自体は利下げではないが、非常に近い時期に利下げを行う準備を整えることになっただろう。PBoCにとっては、LPRの月次更新(各月20日)の後ではなく前に引下げる方が合理的なため、次にMLFが発表される9月7日と17日が、政策金利引下げのより適したタイミングである可能性があるだろう

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