急増する賃貸住宅と増え続ける空き家 空室を回避するために持つべき視点とは?

ZUU online / 2019年10月22日 8時0分

写真

(写真=Mr Twister/Shutterstock.com)

人口減少が続く日本で、一時より落ち着いたとはいえ、新設住宅着工戸数は相変わらず高い水準にあります。住宅の供給圧力は、空室ひいては空き家の増加に拍車をかけているとされ、三大都市圏ですら木造モルタル系アパートの空室率は4分の1を超えています。

ただし、エリアや物件タイプを吟味すれば、優良な入居者を確保できることも事実です。賃貸不動産投資において、空き家・空室のリスクを回避するポイントについてご紹介します。

■増え続けている住宅ストック

1988年に約4,200万戸だった住宅ストックは、2013年(直近データ)には6,062万戸(+1,862万戸)にまで増加しました。一方で、世帯数もこの間に3,781万世帯から5,245万世帯(+1,464万世帯)にまで増加しています。

ただし、住宅ストック増の方が世帯数増を確実に上回っており、その結果として起こっているのが「空き家問題」です。同期間に空き家数は394万戸から819万戸へ、空き家率は8.6%から13.5%へ上昇、今や7軒に1軒が空き家になっている状況です。

住宅ストックがオーバーフロー気味なのにもかかわらず、相変わらず供給が続いています。供給戸数は、2009年の78万戸から2017年には94万戸まで増加しました。持ち家住宅は28万戸でほぼ横ばいですが、賃貸住宅は32万戸から41万戸と、増加が際立っています。

賃貸住宅の増加の一因は、相続税対策だとされています。2015年施行の税制改正で、基礎控除額(非課税限度額)が改正前の6割に見直されたためだといわれています。例えば、相続人が子ども2人のケースでは、改正前の基礎控除額が5,000万円+1,000万円×2人=7,000万円だったのが、改正後は3,000万円+600万円×2人=4,200万円まで引き下げられたのです。

そこで、相続税対策として注目を浴びたのが、賃貸アパートの建築です。遊休土地や青空駐車場などにアパートを建築すれば、評価額は2割程度下がります。200平方メートル以下の敷地なら、50%評価減の適用を受けることもできます。さらに、アパート建築費用に融資を充当すれば、評価額はさらに引き下げが可能です。

そのような中で、ハウスメーカーもこぞってアパート建築に力を入れ、貸出先難に苦しむ地方銀行がこれを後押しし、「アパート建築ブーム」に火がついたのです。その結果、三大都市圏でも郊外ではすでにアパート供給過剰の兆候が表れ、エリアによっては入居率が半分程度というアパートも珍しくありません。大都市においても厳しい状況で、不動産の評価を行っている株式会社タスのレポートによると、近畿都市圏(大阪府・京都府・兵庫県)の木造・軽量鉄骨系アパートの空室率はいずれも25%を超えています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング