【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(10月号)~輸出は東南アジア向けが落ち込み、再び減少

ZUU online / 2019年10月10日 20時0分

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【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(10月号)~輸出は東南アジア向けが落ち込み、再び減少(画像=PIXTA)

19年8月のASEAN主要6カ国の輸出(ドル建て、通関ベース)は前年同月比1.8%減(前月:同1.3%増)と上昇した。輸出の伸び率は昨年後半から海外経済の減速やITサイクルのピークアウト、米中貿易摩擦、コモディティ価格の下落などを受けて低下し、今年は減少傾向が続いている。7月の輸出は金の輸出拡大や米国による対中制裁関税「第4弾」を控えた中国側の駆け込み輸入の増加が寄与して一時的にプラスに転じたほか、ITサイクルに下げ止まりの兆しがあるものの、米中対立の激化や米国の景気減速懸念の高まりなど外部環境は依然として厳しく、輸出停滞が長期化する懸念はくすぶっている。

ASEAN6カ国の仕向け地別の輸出動向を見ると、8月は景気悪化が続く東南アジア向け(同14.3%減)がマイナス幅を拡げた。また北米向け(同9.9%増)が堅調に拡大した一方、EU向け(同4.7%減)と東アジア向け(同3.4%減)の低迷が続いた。

タイの19年8月の輸出額(ドル建て、通関ベース)は前年同月比4.0%減(前月:同4.3%増)と2ヵ月ぶりに減少した。輸出は2月と7月に上振れて一時的にプラスとなったが、基調としては昨年後半から米中貿易摩擦や世界経済の減速、通貨バーツの上昇を受けて電子機器を中心に減少傾向が続いている。また輸入額も前年同月比14.6%減(前月:同1.7%増)と減少した結果、貿易収支は20.5億ドルの黒字となり、前月から19.4億ドル黒字が拡大した。

輸出を品目別に見ると、全体の約8割を占める主要工業製品は同1.9%減(前月:同6.0%増)と3ヵ月ぶりに減少した。工業製品の内訳を見ると、機械・装置(同7.0%減)と石油化学製品(同14.8%減)が低迷した上、主力の自動車・部品(同8.1%減)と電子機器(同9.5%減)が落ち込んだ。また鉱業・燃料は同38.6%減(前月:同14.1%減)となり、石油製品(同40.5%減)を中心に一段と減少した。さらに農産物・加工品も同4.4%減(前月:同1.4%増)とマイナスとなった。加工食品(同1.8%増)や果物(同45.8%増)など一部の品目は増加したものの、コメ(同44.7%減)や輸出削減の期間終了によって価格が急落した天然ゴム(同7.1%減)、ゴム製品(同16.0%減)が減少するなど、総じて低調だった。

ベトナムの19年8月の輸出額(ドル建て、通関ベース)は前年同月比10.4%増(前月:同11.1%増)と小幅に低下した。輸出の伸び率は今年2月に旧正月に伴い営業日数が減少した影響で一時的に減少したものの、その後も繊維関連が堅調に拡大、電気・電子製品が持ち直すなど拡大ペースを維持している。また輸入額も前年同月比5.9%増(前月:同7.5%増)と低下した結果、貿易収支は34.3億ドルの黒字となり、前月から33.9億ドル黒字が拡大した。

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