経産省が警鐘を鳴らす「2025年の崖」っていったい何 ?

ZUU online / 2019年10月22日 17時10分

ただでさえ人手不足が深刻化しているにもかかわらず、レガシーシステムの保守・運用のために大量のエンジニアが投入されている。貴重な人材の浪費につながっているというわけだ。

■DX実現で「2030年に130兆円の経済効果」という試算

そうした「負の遺産」を解消し、大掛かりなシステム刷新に踏み切らなければ、DXの実現は難しい。そうなれば、日本は国際社会の中で取り残されてしまうだろう。そればかりか、2025年以降は年間にして最大12兆円 (現在の約3倍) もの経済損失が生じ続ける可能性がある。

実は、これこそが経済産業省が「2025年の崖」と呼んで危機感を募らせていることなのである。ここでいう経済損失とは、レガシーシステムの不具合によるトラブルやデータの消失、脆弱性を狙ったサイバー攻撃などがもたらすものだ。

一方で、もしシステム刷新を推し進めてDXを実現できれば、「2030年には日本の実質GDPが130兆円超も押上げられる」と経済産業省は試算している。この課題に正面から取り組むか否かで、日本経済の行く末が大きく変わりうるわけだ。

とはいえ、これはかなりの難題であることも確かだ。企業の間で2025年を目標にシステム刷新が活発化すれば、ソフトウェアやシステムベンダーには大きな特需が発生すると思われる。ところが、ベンダーの間では、その特需を歓迎するどころか、むしろ消極的な会社が少なくないという。なぜなら、新たな案件を確実に受注できるかどうかは定かでないし、システムの刷新によって既存システムのメンテナンス収入を失う可能性があるからだ。

そこで、経済産業省は2018年12月に「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン (DX推進ガイドライン) 」を公開。システム刷新を進めるうえでの経営の在り方や体制、刷新のプロセスなどについて指針を示した。経済産業省の本気度がひしひしと伝わってくるが、今後はそれに対する企業側の姿勢が問われそうだ。

(提供=大和ネクスト銀行/ZUU online)

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