特集2017年3月14日更新

春は旅の季節!新幹線特集

春は旅の季節!3月14日は、1992年に東海道新幹線で「のぞみ」が運転開始した日でもあります。また3月22日に秋田新幹線が開業して20周年、3月26日には北海道新幹線が開業1周年。日本が誇る夢の乗り物「新幹線」についてまとめてみました。

新幹線にまつわるトピックス

2017年は新幹線のメモリアル年でもあるようです。JR東日本関連だけでも3月22日に秋田新幹線が開業20周年、6月23日に東北新幹線(大宮~盛岡)が35周年、7月1日に山形新幹線(福島~山形)が25周年、10月1日に北陸新幹線(高崎~長野)が20周年、11月15日に上越新幹線(大宮~新潟)が35周年、12月1日に東北新幹線(盛岡~八戸)が15周年をそれぞれ迎えます。

北海道新幹線開業からもうすぐ1年

昨年開業した北海道新幹線は、北海道から首都圏に向かうツアーに加え、東北への新たな観光需要を創出したほか、北海道新幹線乗車そのものが観光素材となりました。

当初予想を大きく上回る成果

開業直後から連休にかけて一大ブームを起こしただけでなく、夏から秋の観光シーズンにも多くの乗客を輸送している。函館商工会議所のまとめによれば、10月の紅葉シーズンにも在来線時代の前年との比較で197%が乗車。開業からの約7カ月通しでの平均値でも177%という成果を出した。

昨年末の記録的な大雪で航空機の代替として活躍

新千歳は大混乱になって、「空港ロビーホテル」状態だったわけですが、この23日、JR北海道によれば、昨春開業した北海道新幹線の1日当たりの乗車人数が、開業以来最高の1万4700人を記録したのだそうです。
要するに欠航が相次いだ新千歳空港発着の航空機の代替として新幹線に乗客が流れたわけです。

各地の新幹線はいま

金沢延伸から2年…北陸新幹線

北陸新幹線は2016年度、開業1年目には及ばないながらも、利用者は在来線時代の3倍弱を維持しています。終点の金沢市は予想を超える観光客が訪れて活況を呈しましたが、宿泊費の高騰や特定の観光スポットの混雑といった混乱にも見舞われました。

新幹線の開業とともに第三セクターに移管される並行在来線の経営は、一般的に苦しくなる傾向が強いと言われていますが、北陸新幹線による観光ブームの余波を受け、石川県のIRいしかわ鉄道や富山県のあいの風とやま鉄道は、2015年度決算の経常損益で黒字を達成しています。

黒字が最大だったのはIRいしかわ鉄道で、7億4000万円の経常利益を上げた。当初1日当たりの平均利用客を2万1000人と見込んでいたが、1.2倍の2万6000人で推移した。このうち、8000人余りが通勤通学定期を利用しておらず、北陸観光ブームの影響で予想以上の観光利用があったことをうかがわせる。

昨年末には敦賀以西のルートがついに「小浜・京都」ルートに正式決定したことも話題となりましたが、「2046年開業」という計画に驚きの声もあがっているようです。

小浜・京都ルートはおよそ130km程度にもかかわらず、着工が2031年、開通が2046年と、完成までにあまりにも時間がかかるため、
「あと30年も?気が遠くなりますね」
「全線開業想定が2046年?中央リニア大阪開業より9年も後なんですけど…」
「2046年か・・・・ 日本の人口は今の半分になってるだろうな。 どうやって利益を出すんだろ?」
「聞いたか、30年後だぞ。30年後。おまいら、今何歳だ?」
「2046年開通予定って、30年先かぁ。 これは まともに生きてるかどうかわからんから、乗ること無いだろうなぁ。。w」
など、驚き呆れるコメントが続出。

鹿児島ルート全通から6年…九州新幹線

昨年4月に起きた熊本地震は熊本県や大分県の道路や鉄道といった交通インフラにも大きな被害をもたらし、九州新幹線も被害を受けました。

九州の大動脈である九州新幹線は回送列車が脱線し、高架橋にも被害を受けたものの、4月20日には新水俣~鹿児島中央間、23日には博多~熊本間が復旧。27日には九州新幹線全線で運転を再開し、翌日からは山陽新幹線への直通運転も復活。復旧は急ピッチで進んだ。

北陸新幹線とは対照的に、九州新幹線の開業に伴って経営移管された肥薩おれんじ鉄道は苦しい経営状況になっています。

九州新幹線関連の肥薩おれんじ鉄道は6億1200万円の経常赤字。前年度に5億4000万円の赤字を出し、過去最悪となっていたが、それを更新する形になっている。

一般的に「九州新幹線」といえば博多-鹿児島中央間の「鹿児島ルート」のことをイメージしがちですが、九州新幹線には「長崎ルート」と呼ばれるルートもあり、すでに工事も進んでいます。この長崎ルートに関しては現在、「フリーゲージトレイン」の導入をどうするかといった話題で盛り上がっています。

新幹線の軌間は1435ミリ、在来線は1067ミリ。当初は車輪の幅を変えて両方の線路を走行できるフリーゲージトレインが全線を走る計画だったが、開発の遅れから武雄温泉駅で在来線特急と新幹線を乗り換えるリレー方式で2022年度に暫定開業することが2016年3月に決まった。フリーゲージトレインの導入は2025年春以降としている。

山形新幹線は新庄延伸から17年、秋田新幹線は開業20周年

11月に35周年…上越新幹線

新幹線で移動しながら現代アートを鑑賞できる世界最速の美術館「現美新幹線」の運行が昨年4月より開始されて話題となりました。

現代アートが鑑賞できる新幹線が4月29日にデビュー。蜷川実花ら注目アーティストが現美新幹線のために手がけた現代アートのほか、燕三条で人気の「ツバメコーヒー」が監修するカフェなど付帯設備も充実。

北陸新幹線の開業に伴って「上越新幹線の利用客が北陸新幹線に移るのでは」とも言われていましたが…

上越新幹線の沿線経済への直接的な影響はまだ見えづらいが、上越新幹線の沿線では’15年度、長岡駅の1日平均乗車人数25%減少、新潟駅は15%減った。北陸と往復する在来線特急「はくたか」の廃止と、接続列車の役割を果たしていた上越新幹線『たにがわ』の大幅減便、割引切符の廃止などが影響しているとみられる。

6月に大宮-盛岡間が35周年、12月に盛岡-八戸間が15周年…東北新幹線

開業35周年を迎える東北新幹線ですが、東京-新青森間の全線が開通したのはわずか6年前の2010年12月のこと。昨年、全線開業から5年目を迎えた節目の年度として、東北新幹線の費用対効果などに関する「事後評価」が公表されました。

これらの評価結果に基づき、同機構は「地域間の交流人口の増加や沿線地域の賑わいが創出されていること」「新規事業採択時の想定値を上回る需要も発生していること」を根拠として、「本事業による効果の発現状況は概ね良好」と整理している。

一番長い歴史を誇る…東海道・山陽新幹線

歴史が最も古い東海道新幹線は2014年10月に開業から50周年を迎えており、山陽新幹線も今年で新大阪-岡山間開業から45周年。長い歴史を誇っていますが、いまだに安全な運行に向けた対策を続けています。

JR東海は23日、東海道新幹線において脱線時の被害拡大のおそれが大きい箇所で進めている脱線・逸脱防止対策工事について、今後は全線に拡大すると発表した。2028年度の完了をめざす。

700系とN700Aを連結した“32両編成”、およそ810メートルの長~い編成が動くという壮観な光景が、年1回の総合事故復旧訓練で行われているとのこと。

昨年11月30日、JR東海は鳥飼車両基地(大阪府摂津市)で総合事故復旧訓練を開催、その訓練の一環として新幹線の救援連結が行なわれた。700系が動けなくなり、N700Aが救援に駆けつけるという想定だ。

JR東海が25年ぶり制服を全面刷新。新幹線乗務員の夏服である白系のスーツは姿を消すそうです。

最大の注目点は、これまで夏服でもネクタイ着用(新幹線乗務員などはジャケットも着用)だったのが、駅・在来線乗務員・指令員用はネクタイなしの半袖開襟シャツに、新幹線の乗務員はネクタイは引き続き着用するものの上着なしのスタイルに変わること。一方、現場長用は年間を通じてダブル6ボタンのスーツスタイルだ。

新幹線に関するトリビア

「新幹線」は大きく分けて2種類

一口に「新幹線」と言っても、大きく2種類に分かれます。「フル新幹線」や「整備新幹線」と呼ばれるフル規格の7路線が真の意味での「新幹線」であって、「ミニ新幹線」と呼ばれる山形新幹線と秋田新幹線は全国新幹線鉄道整備法の定義では「新幹線」ではありません。

標準軌で建設され、それに適応した車両が使用される新幹線を「フル新幹線」や「整備新幹線」と呼び、北海道、東北、上越、北陸、東海道、山陽、九州の6路線が現在運行されている。実は山形新幹線と秋田新幹線は、これに当てはまらない。在来線の幅を大きく改軌して、在来線の車両をなるべく大きくした「限界両」を使っており、この方式を「ミニ新幹線」と呼ぶ。
「実は、リニア新幹線を西は福岡、北は仙台や札幌にまで延伸する案も一部では出ているんです。日本を縦断することで、人や物の移動が便利で、さらに活発になります」(経済誌記者)
複数の条件を無視した仮定ではあるが、東京-大阪を67分で結ぶことをベースに考えれば、東京-福岡を2時間で結ぶことも可能。仙台-福岡は3時間を切るというから、飛行機も顔負けの高速移動が可能となる。

実は、かつて東京と成田空港を結ぶ成田新幹線も計画されていたのだが、住民の反対運動や先行投資だけで900億円という莫大な建設費が原因で、現在、その計画は失効してしまっている。

「もともと上越新幹線は大宮から新宿に向かうはずでしたが、いまだに建設されずに東京駅に乗り入れています。東海道新幹線との乗り継ぎ利便性の問題もありますが、ここは何かしらの形で増線されるべき」

足湯に入れる新幹線がある

話題のリゾート列車「とれいゆ つばさ」。車両には石張りの小上がりに紅花色の浴槽が並ぶ本格派の足湯をはじめ、畳座敷の湯上りラウンジにバーカウンターまで! 車中で山形の地酒やワインも楽しめ、のんびり足湯(※2)に浸っておしゃべりしながら、まるで温泉街にいるようなホッとするくつろぎ感を味わえます。12両目から14両目のお座敷指定席は、大きなカバ材のテーブルにゆったりとした畳座席で、つい飲み物やおつまみを広げてプチ宴会となってしまいそう。乗務員もオリジナル衣装でリゾート気分を盛り上げてくれます。

大人気!「EVA新幹線」

2015年が山陽新幹線の全線開業40周年・「エヴァンゲリオン」20周年を記念して、エヴァシリーズのメカニックデザインを担当していた山下いくと氏が車両デザインを担当。「エヴァ初号機」カラーの「EVA500系」デザインという、夢のコラボが誕生しました。下の写真のモバイルバッテリーなど、関連商品も出ています。

同作の監督・庵野秀明氏が監修し、デザイナー・山下いくと氏がデザイン、山陽新幹線の博多~新大阪間で活躍する、「エヴァ初号機」カラーの「EVA500系」デザイン。USB出力ポート×1を搭載し、スマホ/タブレット、モバイルWi-Fiルーターなどの充電に適する。
車両監修は、エヴァの原作者・総監督の庵野秀明氏。同シリーズでメカニックデザインを担当している山下いくと氏が車両デザインを手がけ、この類まれなコラボレーションに息を吹き込みます。

なんと300円で乗れる新幹線がある

とある事情で(詳しくは下の記事を)、新幹線に片道たった300円で乗れる区間があるんです。乗れる時間はおよそ10分間ですが…

今回は、そんな高揚気分をわずか300円で味わってきたので紹介したい。もう一度言う、300円だ。好みの駅弁を買い込んだら列車がやってくるホームへ……って、駅弁より新幹線チケットの方が安いってマジかよォォォオオオオオッ!!

見ると幸せに?黄色い新幹線「ドクターイエロー」

新幹線区間で線路や設備の検査を行う目的のため、「新幹線のお医者さん」の異名をとる黄色い新幹線「ドクターイエロー」。時刻表が公表されていないため、めったに見ることが出来ません。そのためいつしか、見ると幸せになる「幸せを運ぶ新幹線」と言われるようになりました。

“幸せを運ぶ新幹線”と呼ばれている「ドクターイエロー」をご存じでしょうか。
ドクターイエローは名前のように車体が幸せカラーの黄色で、いつ走るかという事が公表されておらず、なかなか見る事のできない事から、鉄道ファンの間で絶大な人気を誇っており、電車好きキッズにとってもこのドクターイエローの存在は別格のようです。

新幹線にまつわる様々な話題を集めてみましたが、いかがだったでしょうか。春は旅の季節でもあります。これを機会に、新幹線に乗って全国各地に旅に出てみるのもいいかもしれないですね。