坪内祐三のニュース

【書評】訥々とした語り口で心を叩く坪内祐三の友人知己との永訣

NEWSポストセブン / 2016年05月13日16時00分

【書評】『昭和にサヨウナラ』/坪内祐三・著/扶桑社/1900円+税 【評者】嵐山光三郎(作家) サヨウナラ友ヨ。 サヨウナラ師ヨ。 サヨウナラ父ヨ。 知己を失うことは、自分のからだの一部を失うことなのだ。日常生活で知りあい、バーで語りあい、芝居で会い、編集者としてつきあい、ときにケンカし、決別して、ひょんなことで和解する。 坪内氏が親しくしていた友人知己と [全文を読む]

坪内祐三氏が知らずにいたことを悔いた藤子不二雄(A)の作品

NEWSポストセブン / 2015年05月12日07時00分

【書評】『PARマンの情熱的な日々 どこへでも飛んでいく編』藤子不二雄(A)著/集英社/1600円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 書評の世界で私が不満に思っているのは、コミックエッセイは一つのジャンルとして確立しているのに(例えば私はグレゴリ青山のファンだ)、その種の本が書評で殆ど取りあげられないことだ。 だから私はこの『PARマンの情熱的な日々』に神保 [全文を読む]

「2013年はあまちゃんと共にあった春夏と記憶」と坪内祐三氏

NEWSポストセブン / 2013年09月12日07時00分

『あまちゃん』とは日本人にとって何だったのか? 評論家の坪内祐三氏が語る。 * * * 「あまちゃん」で特筆すべきはその時間だ。 まず、「あまちゃん」は二〇〇八年夏から始まる。 そして二〇〇九年、一〇年、一一年(この原稿を書いている今日は二〇一一年三月十一日が描かれた日だ)と進み、その間のあまちゃんの変わらなさ、そしてそういうあまちゃんによって周りの人間が [全文を読む]

坪内祐三氏が雑誌『GORO』を回顧 「連載が充実していた」

NEWSポストセブン / 2012年05月03日16時00分

自他共に認める“雑誌小僧”であり、『私の体を通り過ぎていった雑誌たち』の著書もある評論家の坪内祐三氏が懐かしの『GORO』を回顧する。 * * *『GORO』が創刊されたのは昭和四十九(一九七四)年六月、ちょうど私が高校に入学したばかりの頃だ。 まさにジャストミートな年齢だ。 しかしその手の雑誌に奥手だった私はようやく『平凡パンチ』や『週刊プレイボーイ』を [全文を読む]

【書評】鋭い観察眼で中野翠が見たあの著名人の60年代

NEWSポストセブン / 2017年05月25日16時00分

【書評】『あのころ、早稲田で』/中野翠・著/文藝春秋/1500円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 中野翠の書き下しが刊行された。タイトルにあるように「あのころ」の早稲田大学キャンパス界隈を回想した自伝だ。「あのころ」というのは中野氏が早稲田大学に入学した昭和四十(一九六五)年から、卒業する昭和四十四年、さらに一九七〇年代初頭だ。 ちょうど早大闘争が始まる頃 [全文を読む]

幻冬舎の依頼で指原莉乃が小説を執筆!? 文壇バーの取材で浮き彫りになった指原と文化人の食い合わせの悪さ

リテラ / 2017年05月11日11時11分

その場にいたのは評論家の坪内祐三氏をはじめ、元「en-taxi」(扶桑社)編集長で『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』(扶桑社)の編集を担当した壱岐真也氏、「女子SPA!」(扶桑社)編集長の増田結香氏、「週刊ポスト」(小学館)編集長の飯田昌宏氏、新潮社の金寿煥氏や江木裕計氏といった錚々たるメンツだった。 そんな出版界の有名人だらけの空間で、リ [全文を読む]

【書評】「遅れてきた最後のスター」松方弘樹の真の姿

NEWSポストセブン / 2017年03月17日07時00分

【書評】『無冠の男 松方弘樹伝』/松方弘樹&伊藤彰彦・著/講談社/1800円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 三年前に刊行された『映画の奈落 北陸代理戦争事件』の著者伊藤彰彦が凄いインタビュー集を出した。『無冠の男 松方弘樹伝』だ。 先日亡くなった松方弘樹に対して人は“あるイメージ”を持っている。つまり今時の大半の人は松方弘樹の映画を見ていない。私自身は松 [全文を読む]

【書評】様々な段組みで構成されたA5判の「ヴァラエティ」

NEWSポストセブン / 2017年01月27日16時00分

【書評】『気がついたらいつも 本ばかり読んでいた』/岡崎武志・著/原書房/2500円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 素晴らしいヴァラエティブックが出た。岡崎武志の『気がついたらいつも本ばかり読んでいた』(原書房)だ。ヴァラエティブックと言ってすぐにそれをイメージ出来るのは今五十歳以上の本好きの人だろう。サイズはA5判で、二段、三段、時に四段と様々な段を持 [全文を読む]

【書評】バブル時代を知らぬ若い世代に向けた最高の資料

NEWSポストセブン / 2016年12月28日16時00分

評論家の坪内祐三氏は、アベノミクスを読み解く書として『バブル 日本迷走の原点』(永野健二・著/新潮社/1700円+税)を推す。坪内氏が同書を解説する。 * * * どうやらアベノミクスは不発に終わったようで、私はほっとしている。アベノミクスの成功すなわちバブル景気の復活は想像するだけで恐ろしい。 バブル時代を一九八五年から九〇年までとしよう。私は大学院を一 [全文を読む]

【書評】五輪ともビートルズとも無縁のもう一つの1960年代史

NEWSポストセブン / 2016年11月17日16時00分

坪内祐三との共著)、『どうして僕はきょうも競馬場に』(本の雑誌社)など。 1960年代がほぼ自身の10代に重なる著者が、私的な体験を中心に〈教科書に書かれた1960年代史ではなく、もっと生々しくトリヴィアルな(注・些細なの意)60年代〉を描いたのが本書。 著者は東京五輪に気分が高揚することはまったくなかった。ビートルズも嫌いだったし、周囲の同世代の多くも実 [全文を読む]

【書評】盟友だからこそ馴れ合いもなく率直に言える感想

NEWSポストセブン / 2016年11月10日16時00分

【書評】『本人に訊く〈壱〉よろしく懐旧篇』椎名誠、目黒考二・著/椎名誠旅する文学館/2200円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 世界的に類を見ない本が出た。椎名誠と目黒考二は去年四十周年を迎えた『本の雑誌』の創刊からの盟友だ(知り合ったのはもっと前)。私は一九七七年からの『本の雑誌』の読者だから椎名誠の大ブレイク振りをよく憶えている。これほど単行本デビュー [全文を読む]

群像70周年記念特大号(2016年10月号)永久保存版「群像短篇名作選」電子版配信!

PR TIMES / 2016年09月09日10時44分

〈内容〉 ・座談会「群像70年の短篇名作を読む」辻原登、三浦雅士、川村湊、中条省平、堀江敏幸 ・群像短篇名作選 ・評論「『群像』の70年の轍」清水良典 ・評論「『群像』で辿る〈追悼〉の文学史」坪内祐三 ・名物コラム「侃々諤々」傑作選 〈群像短篇名作選 掲載作〉 太宰 治「トカトントン」(1947年1月号)/原 民喜「鎮魂歌」(1949年8月号)/大岡昇平 [全文を読む]

戦後70年の文学が一冊に! 「群像」創刊70周年記念号・永久保存版「群像短篇名作選」が発売

PR TIMES / 2016年09月07日10時40分

[画像1: http://prtimes.jp/i/1719/1094/resize/d1719-1094-136111-2.jpg ] ●群像2016年10月号 ●発売日/2016年9月7日(水) 頁数/800 特別定価/1500円 〈内容〉 ・座談会「群像70年の短篇名作を読む」辻原登、三浦雅士、川村湊、中条省平、堀江敏幸 ・群像短篇名作選 ・評論「 [全文を読む]

【書評】銀座高級クラブでの村松友視と北の富士との粋な交流

NEWSポストセブン / 2016年08月29日07時00分

【書評】『北の富士流』/村松友視著/文藝春秋/1600円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 私は大の相撲好きだが、大相撲が始まった時の楽しみに北の富士の解説がある。それからやはりその期間に東京中日スポーツに連載される北の富士のコラム「はやわざ御免」を愛読している。私はまた村松友視の人物ものの愛読者だ。つまりこの『北の富士流』は私の好きなものが重なっている。 [全文を読む]

【書評】京都の伝説的喫茶店に集った文化人たちの思い

NEWSポストセブン / 2016年06月25日16時00分

【書評】『追憶のほんやら洞』/甲斐扶佐義 編著/風媒社/1800円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 京都の今出川通りに「ほんやら洞」という伝説的な喫茶店があった。あった、と書いたのは二〇一五年一月、放火によって焼失してしまったからだ。私がこの店の存在を知ったのは大学二年の時(一九七九年)、片桐ユズルの『ほんやら洞の詩人たち』(晶文社)に新刊で出会ってだ。 [全文を読む]

【書評】出久根達郎が無態度の態度で描く大きなスケールの書

NEWSポストセブン / 2016年05月03日07時00分

【書評】『謎の女 幽蘭 古本屋「芳雅堂」の探索帳より』出久根達郎著/筑摩書房/1700円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 出久根達郎の新著『謎の女 幽蘭』を通読してうならされた。この作品は筑摩書房のPR誌『ちくま』に連載されたものだが、最初の三~四回に目を通して、どのような物になるのか予想出来た。 明治時代に本荘幽蘭というモダンガール(職業婦人)がいて、当 [全文を読む]

【書評】活字大好きな第一次オタクが実証する活字文化の終焉

NEWSポストセブン / 2016年02月25日16時00分

【書評】『エロ本黄金時代』/本橋信宏・東良美季著/河出書房新社/1700円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 昭和三十三(一九五八)年生まれの私(たち)は第一次オタク世代と言われているが、つまり、それまでサブカルチュアーと思われていたものをカルチャーの栄養素として育っていったわけだが、それ以降の第二次第三次(今や第五次ぐらいに達しているのかも知れない)オタク [全文を読む]

【書評】有名評論家への辛めながら心のこもった追悼が印象的

NEWSポストセブン / 2015年12月19日16時00分

【書評】『レクイエムの名手 菊地成孔追悼文集』菊地成孔著/亜紀書房/1800円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 山下洋輔や坂田明らを始めとしてジャズミュージシャンには名文家が多い。菊地成孔もその一人だ。ただし山下氏や坂田氏の名文が、その音楽と同じく、破調であるのに対し、菊地氏は、破調ももちろん、オーソドックスな名文家でもある。その「オーソドックスな名文」が [全文を読む]

「昭和が完全に終わった」坪内祐三の人気コラム集第2弾登場

NEWSポストセブン / 2015年11月10日16時00分

【書籍紹介】『人声天語2 オンリー・イエスタデイ2009-2015』坪内祐三/文春新書/1015円 大原麗子や高倉健が亡くなり、街から気の利いた店が消えたこの6年を、評論家の著者は昭和が完全に終わったとしている。この期間は、政権交代、東日本大震災、東京オリンピックの開催決定、『笑っていいとも!』の終了など、大きな出来事が相次いだ。 著者は、原発の恩恵を受け [全文を読む]

【書評】虚飾なしに全共闘運動時代を回想する本物のカリスマ

NEWSポストセブン / 2015年10月27日07時00分

【書評】『私の1960年代』山本義隆/金曜日/2100円+税 【評者】坪内祐三(評論家) 私が特別に早熟な少年だったというわけではなく、しかし私とちょうど一廻り年上の従兄弟が東大生だったこともあって、私はいわゆる全共闘運動をリアルタイムで記憶している。その運動に二人のカリスマがいたことも。一人は日大の秋田明大、そしてもう一人は東大の山本義隆だ。しかも二人共 [全文を読む]

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