ＵＡＥ、ガザ紛争の波及リスク警告 「停戦実現へ努力」

　アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）は３日、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの紛争が周辺地域に波及する現実的なリスクがあると警告した上で、人道的停戦を実現するために絶え間ない努力を続けているとした。イスラエル南部で１０月撮影（２０２３年　ロイター／Ronen Zvulun）

Alexander Cornwell

[アブダビ ３日 ロイター] - アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）は３日、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの紛争が周辺地域に波及する現実的なリスクがあると警告した上で、人道的停戦を実現するために絶え間ない努力を続けているとした。

ＵＡＥは２０２０年、イスラエルとの国交を正常化するための平和協定「アブラハム協定」に署名。イスラエルはまたサウジアラビアとの関係正常化を目指していたが、今回の紛争でこうした計画は頓挫した。

アブダビで開催された政策会議で、外交問題担当高官は「この戦争を止めるための努力を続けつつ、より広い視野で状況を見ていく必要がある。沸点に近づきつつある地域の温度を下げる必要性を無視することはできない」と語った。

「紛争が域内に波及し、さらにエスカレートするリスクは現実のものだ。過激派グループがこの状況を利用してイデオロギーを推進するリスクがあり、われわれも暴力の連鎖に巻き込まれかねない」とした。

ＵＡＥは、ハマスのようなイスラム主義グループを中東の存亡にかかわる脅威と見なしている。