先進国、気候対策に1000億ドル拠出目標を昨年達成も＝ＯＥＣＤ

Kate Abnett

[ブリュッセル １６日 ロイター] - 経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）は１６日、先進国が低所得国の気候変動対策支援に年間１０００億ドルを拠出する公約を昨年達成した可能性があると発表した。国連気候変動枠組み条約第２８回締約国会議（ＣＯＰ２８）の開催を今月末に控え、政治的な善意が喚起される可能性がある。

先進国は２００９年、深刻化する気候変動関連災害に直面する低所得国に２０年から年間１０００億ドルを拠出すると約束したが、２３年まで目標が達成できないことを示唆していた。

目標は政治的な象徴で、達成されないことから過去の会議では途上国が不信感をつのらせ、気候変動対策での合意の妨げとなってきた。

ＯＥＣＤのコーマン事務総長は「予備的で未検証のデータに基づくと、２２年時点で目標は既に達成されたようだ」と述べた。

ＯＥＣＤは２１年に目標が未達だったことを確認した。２１年の拠出額は８９６億ドルで前年比８％増加した。