普通のPCじゃ物足りない、なら電源延長ケーブルまで光る超ライトアップPCはいかがか
ASCII.jp / 2023年6月9日 11時0分
ゲーミングPCは性能だけではなく、見た目もこだわる人が多い。アドレサブルRGB LEDなどを備える、発光PCパーツ搭載モデルをよく見かける。しかし、光っている部分はマザーボードの一部と、PCケースファンくらいという中途半端なものが少なくない。
もちろん、光らせ方には好みがあるし、さりげないドレスアップが逆にシャレているという向きもあるだろう。だが、これといった工夫もなく、ただ光るPCパーツを1つ2つ入れた程度のゲーミングPCを見てしまうと、どうにも拍子抜けしてしまう。
今回紹介するサイコムの「G-Master Luminous RGB Z790/D4」は、そんな中途半端なライトアップゲーミングPCとは対極にある、とことん光らせることにこだわったBTOパソコンだ。
ド派手に光りまくるPCパーツで徹底武装!
上記の写真をご覧いただければおわかりいただけると思うが、マザーボードやPCケースファンのほか、ビデオカード、メモリー、CPUクーラー、ケーブル、PCケースに至るまでとことん光るPCパーツで固めている。この徹底っぷりが同社のBTOパソコンらしい部分と言える。
発光PCパーツが多いのにケーブルレイアウトがキレイ
発光PCパーツは普通のものよりもケーブルが多くなりがちだ。そのため、ケーブルの取り回しはずさんになりがちだが、サイコムはそこも抜かりがない。裏配線を活用し、PCケース内で遊んでいるケーブルがないように丁寧に組んでいる。
特に注目してほしいポイントは、マザーボードとビデオカードに接続している電源ケーブルだ。こちらも発光PCパーツの1つで、Lian Liの電源延長ケーブル「Strimer PLUS V2」シリーズを採用している。
普通の電源ケーブルだと光らないため、どうしてもPCケース内で悪目立ちする。しかし、この光る電源延長ケーブルなら、LEDストリップのようにPCケース内部を明るく美しく彩ってくれるというわけだ。また、このケーブルは幅があるため、ほかの細いケーブルを隠せるというメリットもある。
存在感が大きい3連PCケースファン
上部に3つ並んでいるPCケースファンは、PCケース内で最も目立つ存在と言ってもいい。これは光るファンをいかに魅せるか、という点を優先したレイアウトかもしれない。
というのも、この裏には排気口と電源ユニットがあるだけで、一般的なPCケースのような、前面から背面に流れる直接的なエアフローではないからだ。とはいえ、きちんと排気用のファンとして機能しているので安心してほしい。
CPUクーラーはCooler Masterの簡易水冷モデル「MasterLiquid ML120L V2 RGB」を採用。ヘッドとファンのRGB LEDが光る。
メモリーは定番のG.SKILL「Trident Z RGB」シリーズのDDR4-3200。すべてのメモリースロットを埋めるためか、標準構成で8GB×4になっている点が興味深い。もちろん、BTOメニューでは8GB×2、16GB×2、16GB×4といった構成も選べる。
暗くなりがちな部分もきっちり光らせる
PCケース内で暗くなりがちな上部とフロントには、LEDストリップを配置。ライトアップPCは派手にするほど光らない部分が悪目立ちしてしまうが、その部分をこのLEDストリップで補っている。
PCケースのフロントにもLEDを搭載。派手に光っているPCケース内とは対照的に、ロゴとインターフェースだけが光るという控えめなライトアップだ。ちなみに、インターフェースはUSB 3.1に対応するType-A×2、USB Type-C、ヘッドホン出力、マイク入力を用意。
G-Master Luminous RGB Z790/D4は製品の企画段階からASUSと協業している、「POWERED BY ASUS」モデルでもある。だからこそ、これだけ発光PCパーツを搭載しても、全体的に絶妙な調和がとれているのだ。
発光PCパーツのほとんどは、マザーボード「ROG STRIX Z790-A GAMING WIFI D4」のLED管理機能「Aura Sync」で制御。また、ビデオカードもASUSの「ROG-STRIX-RTX4070TI-O12G-GAMING」を採用しており、当然こちらのRGB LEDもAura Syncで管理できる。
ライトアップPC最大の難関は配線作業
本機のような構成だと、発光PCパーツすべてにLED制御用のケーブルを接続しなければならないため、どうしても配線が多くなる。このケーブルの取り回しが非常に難しく、裏配線だと短くて届かなかったり、逆に長すぎてケーブルが余ってしまう……なんてことはしょっちゅうだ。結果、ケーブルがぐちゃぐちゃになってしまう。
実際、G-Master Luminous RGB Z790/D4の裏側を開けてみると、さすがにケーブルの量が多く、かなり苦労した跡が見られた。しかし、よく見てみると要所要所でケーブルが束ねられ、どのケーブルがどこにつながっているのかはわかりやすい。このあたりはケーブル配線の鬼である、サイコムらしい仕事だ。
Aura Syncで制御するにはマザーボード上の専用ピンヘッダーを使うことになるが、そのままでは数が足りない……というところも悩みの種。これを解決するため、分岐ケーブルやコントローラーも追加している。
2本の光る電源延長ケーブルは別売コントローラーの「STRIMER L-Connect 3」で管理。このコントローラーを使えば、ゆっくりと流れるような色の変化や、ストライプ数本ごとに色を変えるストライプといった光らせ方が簡単にできるようになる。
ライトアップのカスタマイズツールをチェック
先述の通り、G-Master Luminous RGB Z790/D4はAura Sync機能で光り方をカスタマイズできる。これはPCの情報取得や設定全般を扱う、ASUSのユーティリティー「Armoury Crate」内にある。
もっとも簡単なカスタマイズ方法は、ダッシュボードから発光パターンをクリックするというもの。常時点灯、ゆっくりとした点滅、音に合わせて変化させるなど、8つのパターンを用意している。
もっと凝りたい場合は、左のメニューにある上から3つ目のアイコンからAura Syncの詳細メニューに移動しよう。「デバイスを同期」タブではシンクロさせたい発光PCパーツを選択できる。「Auraエフェクト」タブでは、発光色やパターンが決められる。
発光パターンはそのままで、色やその変化速度だけをカスタマイズすることもできる。さらに凝った自分だけのパターンで光らせたいというのであれば、「Aura Creator」というツールがあるので、そちらを利用するといいだろう。
今回の構成では、光る電源延長ケーブルはAura Syncでカスタマイズできないようになっていた。その代わり、STRIMER L-Connect 3というコントローラーが接続されているので、そのカスタマイズツール「L-CONNECT 3」から発光パターンを変更できる。
L-CONNECT 3のカスタマイズも簡単で、発光パターンのほか、色の変化速度や明るさを調整するだけ。もちろん、どうせならこちらもAura Syncで管理できるとシンプルなのだが、ケーブルならではのカスタマイズメニューが複数ある。そのため、Aura Syncとは別に設定できるようにしているのだろう。
まとめ:インテリアとしても存在感◎の最強ライトアップPC
自分でライトアップPCを作ろうとすると、PCパーツの選択まではなんとかなっても、配線の複雑さでくじけてしまうことも多い。そうした苦労をせずにとことんこだわったライトアップPCが手に入るというだけでも、G-Master Luminous RGB Z790/D4の存在感価値は大きい。
普通のPCでは物足りない人はもちろんだが、動画配信などで映えるPC、あるいはインパクトのあるインテリアとしてもオススメできる1台だ。もちろん、本機を軸にさらなるライトアップカスタムに挑戦してもおもしろいかもしれない。
今回は内部のPCパーツやライトアップ機能を中心に紹介したが、次回はPCとしての性能をチェックしていこう。
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