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伊豆市長「高校生の通学にも電動バイクを」 グラフィットが電動モビリティを贈呈

バイクのニュース / 2022年8月11日 13時0分

2022年8月2日、伊豆市役所で「glafit(グラフィット)」(本社=和歌山市)による電動モビリティの寄贈式が行われました。同社の電動ハイブリッドバイク「GER-02」と、電動立ち乗りスクーター(電動キックボード)「X-SCOOTER LOM」の各1台が、鳴海禎造社長によって、伊豆市の菊地豊市長に手渡されました。

■伊豆市の「移動イノベーション」のために電動モビリティを

 伊豆市は脱炭素社会の実現に向けて、伊豆市ゼロカーボン戦略「かけがえのない地球を守る小作戦」宣言を2022年6月に行なったばかり。8月からは毎月第1水曜日を市役所のエコ通勤推進デーとして、マイカー通勤自粛に取り組むことになりました。乗合通勤や自転車、徒歩に切り替えて脱炭素に貢献する日としていますが、通勤が電動車両の場合は、二輪も四輪も自粛対象から除外しています。

伊豆市庁舎で行なわれた、電動モビリティ贈呈式。菊地豊市長(右)と鳴海禎造社長(左)(写真提供=グラフィット)伊豆市庁舎で行なわれた、電動モビリティ贈呈式。菊地豊市長(右)と鳴海禎造社長(左)(写真提供=グラフィット)

 菊地市長は電動車の利用を通勤で促すだけでなく、この2台を「市役所から近隣の関連施設への移動に利用し、2050年温室効果ガス・CO2実質ゼロのための一助としたい」と話します。

 庁舎内での贈呈式の後には駐車場で試乗会が行なわれ、市の若手職員を中心に20人ほどが参加。虹の郷の電動車両の選定に関わった「原動機研究部」の部員たちも加わり、安全な乗り方が実車で説明されました。

 両者の関係は市の観光施設「修善寺・虹の郷」の来園者のためにグラフィットの車両が採用されたことに始まります。50万平方メートルの広大な敷地を散策するためのアトラクションとして「X-SCOOTER LOM」の貸し出しを始めて、来場者に好評です。

 菊地市長は、この電動モビリティの動きを市内の通学困難地域にも広げて「移動手段のイノベーション」をしたいと構想します。

■路線バスなし地域で、高校生の通学に使いたい

「高校生のバイク通勤はダメという話もあるが、新しいモビリティは暴走できるほどのスピードは出ない。こういうことは、新しいモビリティが登場した今こそ話すべきです」

原動機研究部の部員も、伊豆市職員への試乗説明に加わった(写真提供=原動機研究部)原動機研究部の部員も、伊豆市職員への試乗説明に加わった(写真提供=原動機研究部)

 菊地市長が強調するのは、ハイブリッドバイク「GFR-02」の特徴的な機能です。カテゴリーとしては排気量50ccクラスの原動機付自転車に分類されていますが、GFR-02の最高速度は時速30km以下。下り坂の惰性を使わない限り、それ以上の速度が出ない構造です。

「私の自転車でも時速30~40kmで走ることができるのだから、自転車より遅い電動バイクに駄目の理由はないと思う」

 菊地市長が目指すのは、伊豆市内での路線バス便数の少ない地域や、路線バスのない地域で、こうした低速の電動モビリティの活用です。

「この電動バイクは折りたたんでトランクに収納することができる。行きはトランクに入れて保護者が送り、電動バイクを駐輪場に置いて通学。帰りの登り坂で使えば、保護者も迎えの時間も気にせず、生徒だけで帰ることができる。事故の危険も少ないと思う」

 通学困難地域での生徒の移動はスクールバスなども考えられていますが、部活などで帰宅時間が違う高校生では、保護者の送迎以外に手段がなく、これが大きな負担になっています。菊地市長は言います。

「安全に自宅に帰ることができる手段として、なんとかうまく高校生の通学につなげたい。親はたいへんだからね」

 寄贈された車両を使って理解を深め、この秋には自転車競技会場となった「伊豆ベロドローム」のある大野地区で生徒に活用した実証を重ねて、地域の理解を深めていきたい意向です。

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