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唸りを上げるエンジン音が心地よい! エンジンには、なぜレッドゾーンがあるの?

バイクのニュース / 2024年5月2日 11時10分

バイクのタコメーターには必ず赤い目盛りがあり、これはエンジンの限界の回転数である「レッドゾーン」を示しています。では、そもそもなぜエンジンにはレッドゾーンがあるのでしょうか。

■どんなバイクにも必ずあるレッドゾーン......超えるとどうなっちゃうの?

 バイクのタコメーターを見てみると、一定以上の回転数の目盛りが赤く表示されていることに気がつきます。

レッドゾーンは、メーターの一定以上の回転数の目盛りが多くの車種で赤く表示されているレッドゾーンは、メーターの一定以上の回転数の目盛りが多くの車種で赤く表示されている

 この部分は「レッドゾーン」と呼ばれ、これ以上エンジンの回転数を上げてはいけない範囲として、タコメーターのある全てのバイクに表示されています。

 街中でゆったり走る分には、レッドゾーンを気にする機会はありません。一方でワインディングロードでスポーツ走行を楽しむ人の場合、レッドゾーン近くまで回転数を上げて走るケースもあるでしょう。

 基本的に、バイクの回転数は上がれば上がるほど出力も上昇するものです。スポーツ走行をする人であれば、レッドゾーンがさらに上だったら、もっと高回転まで回せたらと思う機会もあるはず。レッドゾーンなんて関係なく、気持ちよく回せたら良いのにと思う人もいるかもしれません。

■なぜ全てのエンジンにはレッドーゾーンがあるのか?

 エンジンにレッドゾーンがあるのは、限度を超えた高回転でエンジンを回してしまうと壊れてしまう恐れがあるため。

エンジンは、燃焼室内で混合気が燃焼することによってピストンが押し下げられ、上下運動を回転運動に変換し、タイヤに伝達することでバイクを動かすエンジンは、燃焼室内で混合気が燃焼することによってピストンが押し下げられ、上下運動を回転運動に変換し、タイヤに伝達することでバイクを動かす

 エンジンは、燃焼室内で混合気が燃焼することによってピストンが押し下げられ、その上下運動を回転運動に変換してタイヤに伝達することでバイクを動かしています。

 また、ピストンの動きに合わせて燃焼室内に混合気を送り、排気を出す給排気バルブが開閉しており、タイミングによってはバルブの先が燃焼室内に飛び出しています。

 通常であれば、ピストンが押し下げられ、燃焼室内に空間があるタイミングでバルブが開き、バルブの先が燃焼室に飛び出す仕組み。ピストンとバルブが干渉することはありません。

 しかし回転数が上昇し、ピストンスピードが限界を超えて速くなるとバルブがそのスピードに追いつくことができなくなる恐れがあります。それは、バルブが閉じる時にバネの力を利用しており、閉じるスピードに限界があるため。

 このように回転数が上がり過ぎてしまうことを、オーバーレブと言います。

 バルブの開閉が遅れると、バルブが燃焼室に飛び出しているタイミングでピストンが上がり、両者が衝突してしまう可能性があります。

ピストンやバルブが破損すると、修理時にエンジンのOHや載せ替えが必要な場合があるピストンやバルブが破損すると、修理時にエンジンのOHや載せ替えが必要な場合がある

 ピストンやバルブが破損してしまうと、修理するにはエンジンのOHや載せ替えが必要になり、高額な費用がかかります。車体の購入金額よりも修理に必要な費用の方が高くなってしまうことも珍しくなく、故障をきっかけにバイクを廃車にしてしまうケースも多いようです。

 なお、現在市販されているバイクの多くは、レッドゾーン手前まで回転数を上げると自動的に燃料がカットされ、それ以上回転数が上がらないように制御されています。

 そのため、加速する際にオーバーレブの心配をする必要はないでしょう。逆に、注意しなければならないのが減速する時。

 減速する時にエンジンブレーキを強く効かせたい場合、多くの人はシフトダウンをするでしょう。シフトダウンをしてエンジンの回転数が上がると、エンジン内での摩擦が増加し、より強くエンジンブレーキがかかるようになります。

 その際、急速にシフトダウンし過ぎてしまうと、場合によっては回転数がレッドゾーンを超えてしまう可能性があります。加速の際と違って、減速してクラッチを繋いだ瞬間に回転数が上がるため、回転数を落とす術がなく、気がついた時にはエンジンが壊れてしまっているという例も。

 無理にシフトダウンをし過ぎず、回転数に余裕をもって走るようにすると安心なツーリングが実現できるでしょう。

※ ※ ※

 レッドゾーンは、オーバーレブによってエンジンが壊れてしまうことを防ぐために設けられており、これ以上回転数を上げてはいけないということを表しています。

 万が一回転数が限界を超えるとピストンとバルブが接触し、どちらか、あるいはどちらも破損、走行不能な状態になってしまうことも。回転数が限界を超えることのないよう、余裕を持った走りを心がけましょう。

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