馴染み始めがタイミング 新しく購入した自転車は初回点検を忘れずに!
バイクのニュース / 2024年5月9日 15時10分
新生活のスタートに合わせて、購入した新品の自転車にもそろそろ馴染み始めたころではないでしょうか。そんなタイミングで気を付けたいのが自転車の初回点検です。購入から1~2カ月目がそのタイミングです。
■最初にしっかりチェックしておけば……
新年度がスタートして1カ月あまり。新しい学校や職場などの環境にも徐々に馴染んできた頃合いではないでしょうか。そんな新生活に合わせて、新たに自転車を購入した人も多いと思います。ピカピカだった新品の自転車も乗り慣れて、こちらも馴染み始めた時期でしょう。そんなタイミングでオススメしたいのが、自転車の初回点検です。「買ったばかりなのに?」と不思議に思うかもしれませんが、購入から1~2カ月目で行なう点検が、これから先もその自転車に長く乗り続けるための秘訣になります。
忘れちゃいけない、自転車の初回点検
クルマやバイクと同様に、自転車も新車の際は新品のフレームに様々なまっさらの部品がいくつも組付けられています。もちろん手元に届く際は自転車整備士などが十分な整備・点検を行なって問題のない状態で乗車開始となるのですが、乗り続けることで運転手が自転車に馴染むように、新品だった部品たちも周りの部品たちに馴染み始めます。
その流れの中で、組付けた部品のネジに緩みや、ワイヤーケーブルやタイヤ、ブレーキシューなどのゴム部品が初期位置からズレたり伸びたりしてしまうことがあります。
何ごとも最初が肝心。人間も環境に慣れて周囲の状況に馴染み始めると、ちょっと気が緩んで思わぬトラブルを起こしてしまうこともあるでしょう。自転車でもそうならないように、購入から馴染み始める1~2カ月目のタイミングで行なう点検が重要になります。
初回点検でも基本的には自転車すべての状態を確認するのですが、初期の段階で重点的にチェックしておきたいのは「ネジの緩み」「ワイヤーケーブルの伸び」「ハンドルやサドル、ブレーキレバーの握り具合などの再調整」あたりでしょうか。
■ネジのゆるみ
走行すると必ず車体が振動するため、どんなにしっかりと締め付けていたとしてもボルトやナットなどが緩んでしまうことがあります。対になっているボルトとナットがお互いに馴染んでいれば緩みが発生することは少ないものですが、新品の場合は若干ですが緩みが発生しやすくなります。そこで、初回の点検では両者の結びつきを強くするため、さらに締め付ける「増し締め」を行ないます。
■ワイヤーケーブルの伸び
ブレーキや変速機を動かすために、自転車は糸のように細い鉄の線をより合わせたワイヤーケーブルを使っています。細いと言っても鉄なので多少の力で引きちぎれるようなことはありませんが、何度も引っ張る力が加えられることで徐々に伸びてしまいます。
負荷に耐え続けてある程度伸び、その状態が安定すれば大きく伸びることはなくなりますが、新品はまだまだ修行が足りないので、いわゆる「初期伸び」と言われる大きめの伸びが発生します。大きめと言ってもわずか数ミリですが、この数ミリでブレーキの制動距離や、スムーズな変速に影響が出てしまうことがあるので、油断するわけにはいきません。
■ハンドルやサドル、ブレーキレバーなどの再調整
数カ月乗って自転車が身体に馴染み始めると、逆に違和感というか「もっとこうだったらいいのに」と自分自身の好みに気づき始めるタイミングでもあります。
意外と知られていないかもしれませんが、ハンドルやサドルの高さだけでなく、角度やブレーキレバーの握り幅を変更するなど、自転車には細かく調整できる箇所がいくつもあります。自転車に自分を合わせていくと身体のどこかに負荷がかかってしまい、長く乗り続けると変なところが疲れてしまうこともあります。
自転車を自分に合わせることでより快適に乗ることができるようになるので、このタイミングでの再調整をオススメします。
※ ※ ※
ほかにも、タイヤの空気圧や警音器(ベル)、反射機材(リフレクター)といった必須部品が正常に機能しているかどうかの確認など、チェックしておきたい箇所はいくつもあります。
乗り始めて1~2か月で自転車が正常に走行できなくなるようなズレや伸びが発生することは極めて特殊なケースなので、初回点検をパスしてしまったとしても直ちに自転車に何らかの不具合が発生するわけではありません。
とはいえ、ちょっとした緩みや伸びを抱えた状態の自転車が本来の性能を100%発揮しているとは言えません。何ごとも最初が肝心。これからも安心・安全で快適に自転車を乗り続けるために、購入した販売店や街の自転車屋で、1~2か月目の初回点検をオススメします。
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