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原子核が特異な量子ガス状態になることを予言~アルファクラスターによるボーズ・アインシュタイン凝縮現象の解明に向けて~

Digital PR Platform / 2024年1月22日 14時5分


【参考文献】
1. Y. Funaki, et al., α-particle condensation in 16O studied with a full four-body
orthogonality condition model calculation, Phys. Rev. Lett. 101, 082502(2008).
2. S. Adachi et al., Candidates for the 5-alpha condensed state in 20Ne, Phys. Lett. B 819,
136411(2021)
3. ネオン20原子核の新しい存在形態の発見 - リソウ (osaka-u.ac.jp)
 https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2021/20210614_2



【用語解説】
[1] 東崎-堀内-シュック(Schuck)-レプケ(Röpke)(THSR)模型
アルファクラスター模型の中でも最先端の理論模型。原子核の密度が大きいときには核子による殻模型構造が現れ、密度の小さいときにはアルファクラスターが析出し、かつアルファクラスターによるアルファ凝縮構造が現れるとした模型。

[2] アルファクラスター模型
原子核の中でアルファ粒子を単位として生じる構造をアルファクラスター構造と呼び、そのような構造が現れると仮定した理論模型。ホイル状態等で実現されているアルファクラスター構造を説明するために必要不可欠な模型。

[3] アルファ凝縮状態
原子核物質中で、 ボーズ粒子であるアルファクラスターがボーズ・アインシュタイン凝縮を起こした状態。

[4] ボーズ・アインシュタイン凝縮
低温領域で整数のスピンを持つ粒子(ボーズ粒子)が最低エネルギー軌道を占有する現象。1995年、冷却絵原子気体で初めて実験的に観測された。超伝導状態、液体ヘリウムの超
流動状態のメカニズムもボーズ・アインシュタイン凝縮状態の一種である。

[5] 殻模型構造
各々の核子が独立に運動し、低いエネルギー軌道から順々に殻状に核子が占有した構造。通常、多くの原子核の基底状態で実現されていると考えられている。

[6] ホイル状態
1954年にフレッド・ホイル博士が、炭素の元素合成過程を説明するために理論的に存在を予言したことで有名なエネルギー準位。12C原子核の励起エネルギー7.7 MeVを持つ励起状態で、後に実験で実際に観測された。

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