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「スタートレック」カーク船長役のウィリアム・シャトナー、自身のキャリア&リアル“宇宙旅行”の思い出を語る【NY発コラム】

映画.com / 2024年4月3日 12時0分

 「スタートレック」の生みの親であるジーン・ロッデンベリーは、自分の番組にふさわしいものについて、厳格なルールを設けていたようだ。

 「彼はかつて軍隊にいて、警察官でもあったから『仲間の兵士といちゃつくな』という軍国主義的な考え方があった。(それなりに)厳格なルールがあって、それを守っていた。脚本家たちは、そんな中でドラマを描かなければいけなかった。そんな厳格な規律が『これが船内(宇宙船)のやり方』になっていた。でも『スタートレック』が進むにつれて、その精神は忘れ去られてしまった。私は時々『ジーンが墓の中をぐるぐる歩き回っていると思う』と笑って話すことがあるんだ。彼は『ダメダメ、女性兵士とのイチャイチャはダメだよ!』と言っているはずだ(笑)」

 TVシリーズ「新スタートレック」(英題「Star Trek :The Next Generation」)の脚本家たちは、ジーンが存命中に対立していたそうだ。

 「私の理解しているところでは対立は大きなものだった。というのも、脚本家たちにとっては、要求が困難な内容だった。もっとネタが必要だとか、宇宙船内で起きることばかりだったので『ここから出るべきだ、閉所恐怖症になりそうだ』とかね」

 70年代「ボストン・リーガル」のデニー・クレーン役で評価されることになるが、どのような経緯でこの役を演じることになったのだろう。

 「ある日、(プロデューサーの)デヴィッド・E・ケリーに朝食に誘われたんだ。彼が『こんなキャラクターを描いたんだ、ちょっと年配だけれど……』というので、私は『演じられるよ』と言ったんだ。脚本の中には、デニー・クレーンが自分の名前を連呼するシーン(=相手の反応を伺うため)があった。どうやってそれを演じるのか、どのように理解して演じればいいのか。デヴィッドからは何の説明もなかった。私は、蛇が舌を出す理由(=舌を用いて臭いを嗅いでいる)をどこかで学んだんだ。周りにあるものを見極める――つまり、デニー・クレーンがやっていることはそういうことだと思った。何度も自身の名前を言うことで、相手の反応を読み取っているんだ」

 2021年、アマゾンの設立者であるジェフ・ベゾス氏が立ちあげた航空宇宙企業「ブルーオリジン」の民間宇宙船に搭乗し、史上最高齢の宇宙旅行者となった。着陸の際、ベゾス氏との感動的なやりとりがあったが、シャトナー自身はそれをどう受け止めていたのか。

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