【夕飯のおかず】「1品」と「2品」では、年間の差はいくら?
ファイナンシャルフィールド / 2024年4月25日 8時30分
生活に必要な支出の中でも、大きな割合を占める「食費」。できれば毎月の食費を節約したいと考え、自炊している方もいるでしょう。自炊の場合、食費は食材や内容、品数によって違いが出てきます。 そこで今回は品数によるコストの違いに注目し、夕食のおかずを1品にするのと、2品にするのとでは年間の食費がどれぐらい変わるのかについて算出し、比較してみました。
夕食のおかず代の平均金額は?
総務省統計局「家計調査(2023年)によると、1年間の食費の平均は1世帯あたり86万624円、主食である米やパン、麺類に使う「穀物」の平均の金額は6万3970円であることが分かりました。また、外食に使う金額の平均は16万1468円でした。
ただし、上記は平均値であり、食材や何を作るかによって金額が大きく変わるため、あくまで平均値での数字です。夕食を自炊する場合、一食につき500円程度と考えるとおかず代は年間(365日)で約18万2500円です。
また、おかずの品数を増やせばコストは上がります。もう1品を仮に300円で作る場合は、年間で約11万円食費が増加する計算となります。しかし100円で作れば、300円で作る場合に比べ7万3000円ほど安くできます。品数を増やしたい場合は、コストをどのようにおさえるかが鍵となりそうです。
平均的な品数は何品?
旭化成ホームプロダクツ株式会社が行った「食卓の『品数』に関する実態調査」では、理想的な夕食の品数の質問に対し、3品と答えた人が48.5%、4品が29.8%、5品以上が12.1%と全体の9割以上が3品(主菜に加えてもう2品)以上と回答しました。
しかし、実際の品数をたずねた質問では、主菜のみ(1品のみ)と回答した人が11.9%、1品(主菜を含め2品)が36.1%と、2品以下の回答がおよそ半数程度という結果になりました。
品数を増やして、栄養や食材などのバランスを考えた食事を取りたい気持ちはあっても、実際には時間がないなどの理由で準備できず、理想と現実には開きがあることが見てとれます。
食費をおさえるには?
仕事が忙しいなど、さまざまな理由で調理の時間を確保することが難しい場合、外食や調理済みの食品に頼ることもあるでしょう。しかし、できる限り自炊するほうがコストや栄養バランスの面で有利といえます。食費をおさえるためにできることには、以下のような方法があります。
●余計な買い物をしない
●作り置きをする
スーパーで、目的の食材以外のものを購入してしまうと食費が増加してしまいます。買い物に行く際は、買い物リストを作っていくといいでしょう。
また、作り置きして食材を使い切ることも大切です。
例えば、安く手に入る食材や長く保存できる食材をまとめ買いし、料理を作り置きしておくなどです。作り置きしておくと、たとえ疲れて何もしたくない日でもすぐに食べられるほか、食材を使い切ることで無駄を出さずに済みます。作り置きする場合は、衛生状態に注意し、食べきれる量を作るようにしましょう。
品数分金額は高くなるが、工夫すれば食費はおさえられる
夕食のおかずの品数が1品と2品とでは、年間の食費は変わる可能性が高いでしょう。しかし、その差は食事の内容や食材の選び方、料理の作り方などによって大きく変わってきます。一般的には、おかずの品数が増えるとそれだけ食材費が増えるため、結果的に食費も高くなる傾向があるといえます。
おかずを1品だけにする場合、必要とされる栄養が不足することが懸念されます。
品数を増やすために高価な食材を使う必要はなく、作り置きなど工夫次第で栄養バランスを考えながら、コストをおさえた料理を作れます。旬の食材を使ったり、一つの食材をさまざまな料理に活用したりすると、品数を増やしつつ食費をおさえられるでしょう。
節約を心がけるだけではなく、生活や予算に合わせて、適切な食事の品数と食費のバランスを見つけることが大切です。
出典
総務省統計局 家計調査(家計収支編)表番号11
旭化成ホームプロダクツ株式会社 食卓の「品数」に関する実態調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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