夫は飲み会を控えているものの家飲みが多く、酒代にお金を使いすぎです。本人は「これくらい普通だ」と言っていますがどのくらいの額が一般的なのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月4日 2時20分
家計の支出においては、「外食時にお酒を飲むより家で飲むほうが安上がり」とのイメージを持つ方が多いでしょう。しかし、安上がりだからといって毎日飲んでいると家計を圧迫してしまう恐れがあります。適正な支出に抑えるために、支出額の目安は把握しておいたほうがよいでしょう。 今回は、酒類の平均支出と酒代を安く抑える方法について解説します。
家庭における酒代の平均支出
総務省統計局が発表する「家計調査」によると、2023年における二人以上世帯の年間総支出額のうち、酒類は4万5700円という結果でした。このうち最も多い支出はビールの1万2584円で、次いで発泡酒・ビール風アルコール飲料の9374円という結果です。
年間支出を月間で割ると、毎月およそ3800円、1日あたり127円ほどかかっています。これは、350ミリリットル缶のお酒1本と同じくらいの価格です。そのため、500ミリリットルのロング缶や2本以上の飲酒が多い場合、平均よりも酒代がかかっている可能性があります。
外食より家のほうが酒代はかかる
同資料によると、外食時の費用内訳において、飲酒代は1万6200円との結果がでています。家庭の酒類の支出額4万5700円と比較して、およそ3分の1に収まっている結果です。一般に外食のお酒は家よりも高くつくイメージを持たれやすいですが、実情は違うことが分かります。
原因として考えられるのは、飲酒の頻度です。外食時の飲酒頻度は週に1回、家庭によっては月に1回のところもあるでしょう。一方、家飲みだと「毎日の晩酌」と称して毎日1本ずつ飲む家庭も珍しくありません。
たとえ1回の支出額は低くても、毎日飲めば年間のコストは膨れ上がります。このデータからも、たまに行く外食より毎日の飲酒のほうが家計にとって負担は大きいといえるでしょう。
家飲みの酒代を減らすポイント
次に、家計における酒類の支出額を抑える方法について解説します。本来酒類の支出を減らすには、飲酒の頻度を減らしてもらうのが手っ取り早いでしょう。
しかし、ご家庭によってはパートナーが反対する可能性も考えられます。そこで飲酒の頻度を極力減らさず酒代を減らすために、以下の対策を実施しましょう。
ビールは発泡酒に変える
ご家庭でビールを飲む機会が多い場合は、発泡酒に変えることで酒代を節約できます。350ミリリットルのビール価格はおよそ250円前後といわれていますが、発泡酒は150円前後で購入できます。毎日飲んだとしても支出額が100円程度減るため、節約効果は高いといえるでしょう。
1日あたりにかかる酒類の支出平均は、およそ127円です。缶ビール1本だけで平均の2倍近くはかかるため、毎日飲むほど支出額も膨れ上がります。発泡酒も支出平均を超える価格帯ですが、休肝日を週に2日設けるなどの工夫をすることで平均以下に抑えられます。
箱で買う
缶ビールや缶チューハイなど小型のお酒類は、ほとんどの銘柄がスーパーやインターネットで箱売りされています。箱でまとめ買いしたほうが安く済む可能性があるため、飲む頻度が高いときはまとめ買いするとよいでしょう。
また場所によっては、イベントやキャンペーンで割引される場合もあります。安く買えるときにまとめて買っておけば、支出額も抑えられるでしょう。
毎月の酒代を決める
月々の酒代に上限がない場合は、1週間や1ヶ月間など期間ごとの予算を割り振ってそのなかでやりくりしてもらう方法もおすすめです。事前に使える金額が決まっていれば、想定した支出を超えることはありません。
支出額を設定することは、お酒に限らず支出を抑える方法として効果的です。毎月決まった給与が入る会社員ならば、予算の振り分けもしやすいでしょう。
しかし、あまりに少ない金額だと不満を抱かれる可能性もあります。現状の費用と家計のバランスを考えたうえで、適正な金額を設定しましょう。
酒類は必須の支出ではない
お酒は生活上なくても生きていけるものであるため、お酒にお金がかかっていることを不満に思う方も多いでしょう。あくまで嗜好(しこう)品である以上、家計を圧迫するほどの支出ならバランスを取る必要があります。ただし制限しすぎるのもパートナーの不満につながる可能性があるため、お互いに納得できる金額に収めましょう。
出典
総務省統計局 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2023年 <品目分類>1世帯当たり年間の支出金額,購入数量及び平均価格 二人以上の世帯(支出金額)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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