「資産形成を始めたいけどお金も時間もない…」という若手社員に伝えたい“失敗しない”最初の一歩の踏み出し方
Finasee / 2024年5月17日 18時0分
Finasee(フィナシー)
企業が福利厚生を提供する理由とは? 目的を知って賢く使おう
そもそも、企業がコストをかけてまで従業員に福利厚生を提供するのはなぜでしょう? それは、企業は自社が従業員にとって「安心して長く勤められる良い職場」であることを目指しているから、というのが答えです。福利厚生制度はそのための手段であり、内容を充実させることで、給与や賞与だけではカバーできない部分の満足度を高めようとしているというわけです。
また、昨今では「人的資本投資」という言葉もよく聞くようになりました。少し難しく聞こえますが、分かりやすく言えば「企業価値を高める源泉である従業員に対して、もっと投資してくださいね」「従業員が企業の財産であるともっと認識しましょう」という考え方のこと。会社の中からも外からも、人を大事にしているか? を見られる世の中になってきたので、企業も人への投資にますます力を入れ始めています。
このような背景があり、近年、企業は従業員の満足度を上げるためにさまざまな福利厚生制度を準備しています。であるならば、従業員としても制度を使わない手はありません。企業で働くみなさんは、自身がお金に不安なく安心して働き暮らしていくためにも、ぜひ職場の福利厚生制度を賢く使いこなしていきましょう。
実はこんなにある! 資産形成を支えてくれる職場の制度福利厚生制度の中でも、企業が特に力を入れているのが「資産形成支援制度」です。調査によると、「資産形成支援制度は今後も必要」と答えた企業はなんと8割を超えていました(出典:労務研究社『旬刊福利厚生』2023年12月下旬号)。
■企業が用意する資産形成制度の例
表:ファイナンシャル・ウェルビーイング編集部作成(表をクリックで拡大)上の表は、資産形成支援制度にはどのような種類があるのかをまとめたものです。こうして見ると「案外たくさんあるものだな」と思いませんか? 企業によっても準備している制度は異なるので、まずは自分が勤める職場にはどんな種類の制度があり、どうすれば利用できるのかを把握することから始めましょう。
資産形成の初めの一歩は「給与天引き」の利用がベストここまで、「企業は従業員の満足度を上げるために福利厚生制度を用意している」「特に資産形成を支援する制度に力を入れている」ということをご紹介しました。
ただ、そうは言っても、若手社員はこれからスキルを磨いて給与を上げていく段階。必ずしも資産形成のために潤沢な資金が用意できたり、資産形成について学ぶ十分な時間が取れたりするわけではありません。資産形成はなるべく早くスタートするのが良いとは分かっていても、「とはいえ余裕がなさすぎる!」というのが実情でしょう。
そんなもどかしさを抱えている若手社員の方に向けて、初めの一歩としておすすめしたいのは「給与天引き」の利用です。今後職場の何かしらの積立制度を使う際には、この仕組みを活用して積み立てをしてほしいのです。
給与天引きとは、給与の一部をあらかじめ従業員が契約した積立制度で利用する金融機関に企業が直接送金する仕組みのこと。利用するメリットは大きく2つあります。
1つは、毎月簡単に一定額を積み立てられること。お金を移す手続きが面倒で忘れてしまうこともなければ、お金を使いたい気持ちに負けて「気付いたらお金が残ってない……」という事態に陥る失敗も防げます。また、職場の担当者からは定期的に制度に関する案内があるので、どんなに仕事に追われていようとも資産形成について考える機会が作れます。
2つ目のメリットは、“家計の見える化”の第一歩になることです。昨今、家計管理は家計簿アプリを使うことが一般的ですが、中には都度の入力ができず挫折してしまう人もいるでしょう。給与天引きを使えば、給与明細に税や社会保険料などと共に「天引きされた金額」が必ず記載されるので、毎月1回は必ず収支をチェックする習慣ができます。
●最初の一歩の踏み出し方が分かったところで、次は積み立てに使える制度の優先順位を決め、資産形成のための「最強ペア」を考えます。お金と時間に余裕がない若手社員が最優先で使うべき制度は、後編【【新入社員必読!】持株会、企業型確定拠出年金、NISA。資産を増やすため“最優先”で利用すべき制度は…】で詳説します。
ファイナンシャル・ウェルビーイング編集部
『ファイナンシャル・ウェルビーイング』編集部は、職域を通じた従業員への金融知識普及を目的とした、ファイナンシャル・ウェルビーイングに関する情報をお伝えします。人事部門で「福利厚生・報酬・企業年金」等の実務に携わる方々の声を元に、従業員エンゲージメントの向上に繋がる「実用性の高い記事」を作成、掲載していきます。
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