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やっぱり〝ザル〟の自民案 政治資金規正法改正「いわゆる連座制」「外国人パー券」禁止せず…「次期衆院選の争点にすべき」有馬氏

zakzak by夕刊フジ / 2024年4月24日 15時30分

参院予算委員会は24日午後、自民党派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法改正について、集中審議を行う。与野党が独自の改正案を示し、岸田文雄首相や関係閣僚と論戦を交わす。ただ、自民党案では、焦点の1つである議員の罰則強化に向けた「連座制」の導入について、議員に責任が及びにくい「いわゆる連座制」にとどまった。「政策活動費の廃止・見直し」にも慎重で、「調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開」「外国人によるパーティー券購入禁止」は抜け落ちている。これで、深刻な「政治不信」を払拭できるのか。28日投開票の衆院3補選(東京15区、島根1区、長崎3区)にも影響しそうだ。

「大きな政治不信を招き、自民党に大変厳しい声をいただいている」「政治資金規正法改正を国会会期中に実現し、再発防止に向けた取り組みを明らかにしなければならない」「私自身が先頭に立つ」

岸田首相は裏金事件後、政治資金規正法の改正について、こう語っていた。ところが、各党が相次いで独自案を示すなか、「政治とカネ」の問題を引き起こした自民党は公表に後ろ向きで、厳しい声が強まっていた。

22日の衆院予算委では〝身内〟の怒りが爆発した。

公明党の赤羽一嘉氏は、自民党が具体案も示さないまま公明党との与党協議を始めたことに激怒し、「本当に総理が先頭に立って取り組んでいると言えるのか」と激しく迫り、早急な独自案提示を求めた。

これを受けて、自民党は急転回し、23日の政治刷新本部作業チーム全体会合で、具体案をまとめた。

ある党ベテラン議員は「野党が次々と独自案を示し、自民党への〝圧力〟が強まっていた。このままでは、『自民党はやる気がない』『岸田首相も口だけ』と批判を受けかねない。公明党は議員本人の『連座制』などを柱にした案を提示した。自民党も危機感を募らせた」と語る。

自民党が23日に取りまとめた改正案では、政治資金収支報告書に議員の「確認書」を添付させることを盛り込む。会計責任者が不記載や虚偽記載で処罰され、議員本人が確認を怠っていた場合は刑罰を科す仕組みだ。

ただ、野党議員は「自民党案は、回りくどい言い回しで『連座制』の明示を避けた。野党が求めた『政策活動費の廃止』にも言及していない」と指弾する。

確かに、自民党案は「条件付き」の連座制で、親族や秘書などが選挙違反をすれば議員本人も「即失職」となる公職選挙法の連座制と比べると、議員本人に責任が及びにくい「いわゆる連座制」にとどまっている。

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