先制点の起点、数的不利を整えた“5分間のCB”、関根大輝「選手としての経験値も上がる」
ゲキサカ / 2024年4月17日 4時55分
[4.16 AFC U23アジア杯GL第1節 日本 1-0 中国 ドーハ]
着実にチーム内での存在感を強めている。U-23日本代表はパリ五輪出場が懸かったU23アジア杯の初戦を1-0で勝利。右SB関根大輝(柏)は先制ゴールの起点を作り、数的不利の状況では短時間ながらCBも務めた。「10人でみんなハードワークした。交代選手も含めてよく守れた」と振り返った。
日本は前半9分に先制。関根はMF山田楓喜(東京V)との連係からPA右の深い位置まで突破すると、再びマイナス方向にパス。その流れから山田がクロスを上げ、MF松木玖生のゴールにつながった。3月のウクライナ戦でも同様のパターンを見せており、「自分たちの特徴になってきている」と手応えを口にした。
先制後、DF西尾隆矢(C大阪)の退場により数的不利に陥った。西尾の穴を埋めるためのCBを投入するまで、ピッチ内の選手たちが臨機応変に対応。最初はDF内野貴史(デュッセルドルフ)が入ったが、高校時代はCBが本職だった関根が自らの判断で内野と場所を交換した。
「あそこでCBができるのが僕か、貴史くんもやろうとしていたが、自分が入ったほうが絶対にいいと話し合った」。CB木村誠二が投入されるまでの5分間だったが、自信を持って関根がCBを務めた。木村が出場すると、関根は再び右SBでプレーを続けてフル出場で勝利に貢献した。
想定外のことが起こりうるなかで、準備をしていたからこそ“想定内”に収められた。関根は「まさか本当にこんなことになるとは思っていなかった」と笑いながらも「準備は本当にしているので」と力を込めた。
昨年6月の欧州遠征、9月のアジア競技大会から徐々に頭角を現した。今年は1年前倒しで柏に加入し、3月の代表活動では戦力として定着。パリ五輪アジア最終予選の初戦で改めて存在感を示した。「1戦目でこの経験ができたことは本当に次につながる」と胸を張る。「こういう戦いをアジア大会では経験できなかった。選手としての経験値も上がる」。激戦を経て、さらなる成長を目指していた。
(取材・文 石川祐介)
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