[球蹴男児U-16]MF待鳥幸誠「鉄壁の守備を」。九国大付が初戦で知った厳しさ、基準
ゲキサカ / 2024年5月7日 13時24分
[5.4 球蹴男児U-16リーグD1第1節 日章学園高 3-0 九州国際大付高 大津町運動公園陸上競技場]
ウォーミングアップの声が会場に響き渡っていたことからも、「2024 球蹴男児U-16リーグ」D1リーグ開幕戦に対する意気込みの強さが伝わっていた。それだけに持ち味が出せないまま日章学園高(福岡)に0-3で敗れた九州国際大付高(福岡)の選手の悔しさは強い。
「入学する1か月前ぐらい前からみんなで集まって、練習や練習試合をしてきた。この一戦にかける想いは相当強かったのですが、自分たちのサッカーができなくてみんな悔しいと思う」。そう話すのは、主将を務めたMF待鳥幸誠(FCグローバル出身)だ。
中学時代、強豪街クラブに所属した選手も多い日章学園に対し、九国大付にはきらびやかな経歴を誇る選手はおらず、力の差は選手たちも分かっていた。押し込まれる時間帯が長くなるのは想定の範囲内。「前半は自分たちが風下だったので、どちらかと言えば攻めるよりは守りに入ろうという戦法でやっていた。2失点までなら、ひっくり返せるから許容範囲だと言われていた」(待鳥)。
DF甲斐龍之介、高尾朔哉のCBコンビを中心に粘り強く弾いたクリアを待鳥とMF土谷優太のダブルボランチが拾って攻撃に繋げるのが描いたプラン。「飲水後のセットプレーなど、どの失点も防げる失点だったので、自分たちでもっと声を掛け合って、やっていくべきだと思いました」と待鳥が悔やむ2失点を許したが、後半に巻き返せると考えていた。
DF高尾朔哉が相手の攻撃を跳ね返す
後半からはヘディングが売りのFW今西竜之介を投入。追い風も背に相手DFへの圧力を強めていく。開始直後には左サイドでボールを持った待鳥がカットインからゴールを狙ったが、シュートは惜しくもクロスバーに直撃。「自分たちは日章学園と比べて実力が劣っているので、チャンスは少ない。ああいう場面でしっかり決めきれるようになっていかないといけない。早い段階で決めていれば、試合の流れも変わっていたと思う」(待鳥)。以降も果敢に攻め込んだが、1点が奪えない。後半40分には3点目を許し、0-3でタイムアップを迎えた。
FW橋本陸はスピードに乗ったドリブルでゴールへ迫った
「失点後の雰囲気など今でも変えられるものもある。あとは1対1の対応。サイドハーフの選手に抜かれていたので、個人のレベルとチーム戦術を上げていかないといけない。個人としても思い通りのプレーができなくて悔しい気持ちが強い」。待鳥はそう口にしていたが、初戦でD1リーグの厳しさ、基準を知れた意味は大きい。2日後の6日に行なわれた2節の大津高(熊本)戦では反省を生かし、2-1で勝利している。
「元気の良さがこの代の売り。特徴を持っている選手も多い」と評するのは待鳥で、九国大付の選手らしさを持っている選手が多いため、周囲からの期待値も大きい。「これからは一人ひとりが身体を張れるようになりたい。ゴール前で身体を張って、九国のイメージである鉄壁の守備を身に付けたい。そこがまだまだ足りない」と続けるのは待鳥で、九州のライバルたちと切磋琢磨しながら、個人の力とチーム力を高めていく。
FW古谷龍太郎は大津高戦で先制ゴール
(取材・文 森田将義)
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