足に痛みがあるのに病気が見つからない…どうすればいい?【日本版「足病医」が足のトラブル解決】
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年4月4日 9時26分
【日本版「足病医」が足のトラブル解決】#12
足の痺(しび)れや痛みの症状で病院を受診しても、はっきりとした診断名がつかないケースがあります。高齢者で考えられるのが「足の老化」です。
足の裏にはアーチと呼ばれるクッションがあり、地面に接地し荷重が加わった際の衝撃吸収を担っています。また骨の周りには筋肉があり、骨は正しい位置で支えられています。加齢に伴い筋肉が衰えると、骨を正しい位置で支えられず変形しアーチも崩れていきます。人間の足の寿命は50歳といわれていますが、健康寿命の延伸により足は本来の寿命を超えて駆使され、あらゆる症状が現れるのです。
ある70代後半の男性患者さんは、足の指先にジンジンとした痺れと足裏の中央に痛みがあると来院しました。症状に関連する検査を行うと、足の骨格の変形を認める以外「病気」といわれる疾患は認められませんでした。筋力が衰えると足が痩せ細り、薄くなります。痩せ形の人が長時間椅子に座っているとお尻に痛みが生じるのと同じく、痩せ細った足の状態で歩けば歩くほど痛みが強まるのも無理はありません。また神経は、柔らかい筋肉に包まれた骨と骨の隙間を通っていますが、筋肉が衰えると骨同士が当たりやすくなって神経が挟まれるので、痺れやすくなるのです。
こういった足の状況を伝えても、「これほど痛いから何か病気があるに違いない」と納得せず、診断名を求めて病院を転々とされる患者さんも少なくありません。
痛みや痺れを解決するには、まずはご自身の足に向き合う必要があります。座った状態で足の指をグーパーできなければ筋力低下のサインなので、床にフェースタオルを敷き、足の指で引き寄せる筋トレを行いましょう。自宅で毎日筋トレを3カ月程度継続している患者さんは、如実に症状が改善されています。
ほかにも神経が間を通っている骨と骨に負担がかからないよう、かかとと足の甲がしっかりと固定され前足部に少し余裕がある靴の着用がおすすめです。
また、高齢になると筋力低下によって扁平(へんぺい)足になりがちなので、低くなったアーチの高さを補ってくれるインソールを作製するといいでしょう。
将来、日常生活に支障を来さないためにも今からストレッチや筋トレなどのケアを行い、足を大事にすることが大切です。
(田中里佳/順天堂医院足の疾患センター長)
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