クロアチア・ザグレブから日帰り旅、メルヘンチックなバロックの都・ヴァラジュディンを訪ねて
GOTRIP! / 2018年4月7日 6時30分
クロアチア各地への旅の起点として、世界中から多くの人々が訪れる首都ザグレブ。ザグレブで時間があったらぜひ足を延ばしてみたいのが、18世紀後半にクロアチアの首都が置かれた古都ヴァラジュディンです。
ヴァラジュディンは、ザグレブの北80キロのところに位置する町。13世紀初めには自由都市としての認可を得、1755年から1776年にかけてはクロアチアの首都として栄えました。
小さな町でありながら、豊かな歴史と文化を育んできたヴァラジュディンには見どころがいっぱい。
美しいバロック様式の建物が多いことから、「バロックの都」「小さなウィーン」とも呼ばれるほどで、毎年8月末から9月にかけては、野外音楽祭の「シュパンツィルフェスタ」が、9月にはバロック音楽祭が開催され、ひときわ賑わいを見せます。
ザグレブからヴァラジュディンへのアクセスは、バスの利用が便利。ザグレブの中央バスターミナスから所要約1時間15分~1時間45分です。
・トミスラヴ広場
ヴァラジュディンの中心が、とんがり屋根の市庁舎が建つトミスラヴ広場。石造りの市庁舎は1523年に建てられたもので、ヨーロッパで最も古い市庁舎のひとつに数えられるといいます。
広場にはカフェのパラソルが並び、天気の良い日にはテラス席でティータムを楽しむ人々で賑わいます。
4~9月の土曜日にヴァラジュディンを訪れるなら、11:00~12:00ごろに市庁舎前で行われる衛兵交代式も必見。ザグレブの衛兵とはまた違う衣装にも注目してください。
・大聖堂
ヴァラジュディンに数ある教会のなかもで、アイコン的存在として知られているのがかわいい薄ピンク色をした大聖堂。17世紀の中ごろにイエズス会によって建てられた初期バロック様式の教会で、毎年9月にヴァラジュディンで開催されるバロック音楽祭ではメイン会場として利用されます。
内部を見学できるのはミサの時間帯のみですが、チャンスがあればぜひ薄ピンクと白でまとめられた内装や豪華な祭壇を見てみましょう。
・スターリ・グラード
ヴァラジュディン最古の建物が、数百年にわたってヴァラジュディンの防衛を担ってきたスターリ・グラード。町の中心部とは隔絶されたひっそりとしたたたずまいが印象的です。
もともと13世紀に砦として建てられたものですが、改築が重ねられ16世紀には周囲に掘がめぐらされたルネッサンス様式の城となりました。
現在はヴァラジュディン市立博物館の文化・歴史部門として利用されており、ゴシックやルネッサンス、バロック、ロココといった異なる様式で装飾された部屋の数々や、昔のドレスやアクセサリー、陶器などのコレクションは見ごたえ十分。
・セルマゲ宮殿
楕円形のユニークな模様が並ぶセルマゲ宮殿は、ヴァラジュディンの貴族であったセルマゲ家によって1759年に建てられたもの。現在はヴァラジュディン市立博物館の美術部門として利用されていて、おもにクロアチア人画家の作品を展示しています。
・ヘルツェル宮殿
1795年に建てられたバロック様式のヘルツェル宮殿は、現在ヴァラジュディン市立博物館の昆虫学部門として使われています。
チョウやトンボ、ハチなどの昆虫の標本のコレクションは非常に豊富で4500以上。昆虫や植物の標本が詰まった引き出しを自由に開けてみることができ、昆虫好きなら必見のスポットです。
・タイムスリップしたかのような路地
賑やかな都会の雰囲気があるザグレブとはうって変わって、ひっそりとしたヴァラジュディンの路地裏。一時的であれ、ここがかつて一国の首都だったなんて信じられないほどです。
塗装が剥げかかった外壁も味があるというもの。パステルカラーの建物が並ぶひとけのない路地を歩いていると、タイムスリップしたかのような感覚に包まれます。
セルマゲ宮殿の裏には、手作りの雑貨を売るお店も。ここでしか手に入らないヴァラジュディン土産をゲットしてみては。
のんびりとした地方都市の雰囲気ながら、豊かな歴史と文化に出会える町、ヴァラジュディン。どこかほっとするような優しい古都に会いにいきませんか。
Post: GoTrip! http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア
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