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BtoBのリードナーチャリングとは?育成の手法とおすすめプロセスなど一問一答/荻野 永策

INSIGHT NOW! / 2023年4月22日 15時1分

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荻野 永策 / 株式会社ALUHA

この記事は弊社コラム「リードナーチャリングとは|育成手法とおすすめのプロセスとツール、事例を解説」を要約し、すぐに理解できるようにまとめています。

目次

  1. リードナーチャリングとは何ですか?
  2. リードナーチャリングでは何をするのですか?
  3. リードナーチャリングの例にはどのようなものがありますか?
  4. BtoBのリードナーチャリングにはどんな手法があるのですか?
  5. リードナーチャリングのおすすめのプロセスはありますか?
  6. リードナーチャリングの戦略・計画立案の方法は?


リードナーチャリングとは何ですか?

リードナーチャリングとは、様々な施策・手法で獲得した見込み客(リード)に対して、定期的な接点を作り出し、信頼関係を構築しながら、見込み客(リード)の購買意欲を高めるプロセスや施策、手法のことです。「見込み客育成」「リード育成」などのような言い方もします。下記の図をご覧いただくとわかりやすいと思います。


リードナーチャリングでは何をするのですか?

下図では、見込み客を「商品軸」と「時間軸」で分解し4つのグループに分けていますが、リードナーチャリングは、「2」のホットリードに育成するための活動をします。

このため、「3」のリードを「1」や「4」を経由して「2」に育成するような活動を展開します。


リードナーチャリングの例にはどのようなものがありますか?

リードナーチャリングの具体例をあげると下記のような例があります。

  • 継続的なメルマガを配信し見込み客との関係を作る
  • 見込み客にセミナー案内を送付し、セミナーに参加してもらう
  • 見込み客にホワイトペーパーを送付し、課題解決に役立ててもらう

このように、見込み客に対して継続的に接点を作り、商談や案件の機会を作り出していきます。


BtoBのリードナーチャリングにはどんな手法があるのですか?

デジタルとリアルを活用した手法があります。下記の表に手法とその概要、KPI例、メリットやデメリットを記載します。

デジタルを活用したリードナーチャリング8つの手法「メリット・デメリット、主なKPI」
手法 概要 KPI例 メリット デメリット
WEBコンテンツ WEBコンテンツ(コラムやLP、SP、ホワイトペーパーなど)を継続的・定期的に作成・公開し、メルマガやリマーケティング広告・リターゲティング広告などで既存リードからのCVを得て、リード育成につなげる CV件数 ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
コンテンツを作り続ける必要がある
メルマガ セミナー、ホワイトペーパーなど、CVにつながるネタをメルマガ配信し、CVを得て、リード育成につなげる CV件数 ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
コンテンツを作り続ける必要がある
シナリオメール リードを次の段階・ステージに育成するためのシナリオメールを設計することでリード育成につながる。例えば、製品Aのカタログの資料請求がきたら、すぐに製品Aのデモを案内するシナリオメールを配信し、デモの申し込みを獲得することで育成する。 CV件数 ・シナリオメールを自動化でき効率化できる
・抜け漏れなくリードにフォローできる
・シナリオを定期的にメンテナンスする必要がある
・MAなどのツールの導入が必要
動画 リードが解決したい課題に合わせて製品の使い方、サービスの活用方法などを動画化し、そういった動画を継続的に公開することでリード育成につなげる。 閲覧数 動画が充実すれば人間が説明しなくて良くなり、営業工数が削減できる 動画作成、メンテナンスに工数がかかる
ウェビナー・オンラインセミナー 継続的にオンラインセミナーを実施し、そこで最新技術や事例をPRすることで、製品導入の動機付けを行いリード育成する 申込数 大量のリードにアプローチできる ・準備が大変
・ネタが枯渇することがある
ホワイトペーパー リードが興味のあるネタ、解決したい課題に合わせたホワイトペーパーを作成し、そのホワイトペーパーをメルマガで案内する。その後、CVを獲得してリード育成につなげる CV件数 ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
コンテンツを作り続ける必要がある
アンケートフォーム アンケートフォームを設計し、メルマガでアンケートの依頼を行い回答を得る。回答を分析しリードのニーズを把握した後、ホワイトペーパーやセミナーなどの内容設計に活用する。 回答件数 セミナーやホワイトペーパーなどのコンテンツ設計の精度が向上しマーケティング活動の全体効果を底上げできる ・回答が得られないこともある
・有効回答が少ないこともある
リマーケティング広告・リターゲティング広告(追跡型広告) リードが自社サイトのどの製品の何をみたのか?に合わせて追跡型広告を配信することで再訪問を得られる。広告では最新のホワイトペーパーなどを案内すると効果的。 アクセス数 リードからの継続的なサイト訪問がある 追跡型であるためうざいと思われる可能性がある


リアルを活用したリードナーチャリング4つの手法「メリット・デメリット、主なKPI」
手法 概要 KPI例 メリット デメリット
ニュースレター セミナー、ホワイトペーパーなど、レスポンスにつながるネタを配信し、CVを得て、リード育成につなげる レスポンス数 ・大量のリードにアプローチが可能
・メルマガより気持ちが伝わる可能性が高い
・コストがかかる
・時間がかかる
・効果分析しにくい
訪問営業・対面営業 リード育成において、対面に勝る戦術はないため、最も効果的と思われる。リードの課題や近況を聞き出し、そこから商談を作り出すことが可能。 営業案件化数 臨機応変に対応できる ・対面・訪問する理由を継続的に作り出しアポを取ることが困難
・工数が高くつく
・リード育成が属人化する
テレマーケティング(電話営業) 電話でリードの課題や近況を聞き出し、そこからアポイントを獲得し、商談を作り出すことが可能。 APO数 ・大量のリードにアプローチが可能
・タイムリーな情報提供が可能
・比較的容易・手軽に実行可能
・臨機応変に対応できる
・在宅の場合など繋がらないことがある
・しつこいと迷惑がられる
セミナー 継続的にセミナーを実施し、そこで最新技術や事例をPRすることで、製品導入の動機付けを行いリード育成する 申込数 ・地域密着で育成できる
・大量のリードにアプローチ可能
・準備が大変
・ネタが枯渇することがある
・集客に悩むことが多い


リードナーチャリングのおすすめのプロセスはありますか?

BtoBのリードナーチャリングのおすすめのプロセスを1つご紹介します。初めて取り組むときに、比較的、短期間かつ、少ない工数で効果に繋げられる可能性があるプロセスです。メルマガとホワイトペーパーを使ったプロセスになります。

  1. 見込み客リストを整理(わかりやすいのは、売りたい商品を買ってくれそうな人をリストアップ)
  2. 整理した見込み客リストのリードが解決したい課題を営業部門などと協議し明確化(アンケート調査などを行う余力があれば事前にやっておくとより確実)
  3. リードが解決したい課題を解決する方法をホワイトペーパーにまとめる
  4. 整理した見込み客リストにメルマガを配信しホワイトペーパーのCVを獲得

育成したい見込み客リストをしっかり整備し、その対象者が抱えていそうな課題を分析して、その上で、課題に合わせたホワイトペーパーを作成します。そして作成したホワイトペーパーを活用してリードナーチャリングに繋げていくという流れです。比較的進めやすいリードナーチャリングプロセスで、多くのBtoB企業でも取り組まれています。

リードが解決したい課題を的確につかめているか?とその解決方法が魅力的かどうか?が成功のポイントになります。


リードナーチャリングの戦略・計画立案の方法は?

弊社式リードナーチャリングでは、リードナーチャリングを2つの戦略に分解して戦略立案しています。その戦略こそが、「長期戦」と「短期戦」です。

リードナーチャリング戦略「長期戦」の立て方

リードナーチャリング戦略「長期戦」の立て方
何をするのか?
目的(KGI)は何か?
長期戦とは、見込み客リストに対して、中長期的な育成計画を立てて、リードナーチャリングする戦略のこと。目的は、見込み客リストから継続的に案件や商談のきっかけを創出することである。言い方を変えれば見込み客リストからホットリードを創出することとも言える。KGIは、「案件・商談の創出数」。
対象者は誰か? リードジェネレーションした後、フォロー営業するも、顧客化しなかった過去の見込み客が対象となる。
どのような手法があるのか? デジタルを活用する場合は、メルマガ、ホワイトペーパー、オンラインセミナーなどがある。リアルを活用する場合は、ニュースレター、リアルセミナー、電話営業など。
担当者は誰か? デジタルマーケターやインサイドセールスが担当することが多い
どのように効果測定するか?
おすすめのKPIは何か?
デジタル活用の場合のKPIは、CVR(CV件数)が重要なKPIになる。リアル活用の場合は、アポイント率(件数)である。おすすめのKPIとしては、「メルマガの返信率」。デジタル活用してリードナーチャリングの長期戦を行う場合、中長期的に関係を作っていくため、メルマガでのコミュニケーションが重要。そのため、メルマガの返信率をKPIにすることで、CVRに近い効果を得ることもできる。
戦略立案の方法は? 主に下記のような年間計画(年間育成計画)を作成して戦略立案する。


リードナーチャリング戦略「短期戦」の設計の仕方

リードナーチャリング戦略「短期戦」のシナリオ設計の仕方
何をするのか?
目的(KGI)は何か?
短期戦とは、リードジェネレーションした見込み客に対して、短期間で商談を進めるためのリードナーチャリングシナリオのこと。たとえば、WEBサイトでCVを獲得したら、その獲得日を起点にして商談化・受注のためのフォロー営業(電話やメールなどを段階的に行う)を行う。KGIは、長期戦同様、「案件・商談の創出数」。短期戦に失敗したリードは、長期戦の対象者になる。
対象者は誰か? リードジェネレーションに成功した直後のリード
例:WEBでCVしたリード、展示会で名刺交換したリード、セミナーに参加したリードなど。
どのような手法があるのか? デジタルを活用する場合は、MAのシナリオメールが活用できる。リアルの場合は、電話営業が活用可能。
担当者は誰か? デジタルマーケターやインサイドセールス、営業部門。
どのように効果測定するか?
おすすめのKPIは何か?
長期戦同様、デジタル活用の場合のKPIは、CVR(CV件数)が重要なKPIになる。リアル活用の場合は、アポイント率(件数)である。おすすめのKPIとしては、「リードが解決したい課題の把握件数」。短期間で商談化を実現していくシナリオとなるため、リードが解決したい課題を把握できれば、受注・商談化への時間を短縮できる可能性がある。
戦略立案の方法は? リードナーチャリングシナリオの設計書を作成する。下記は設計書のサンプルで、内容を肉付けしていくと、カスタマージャーニーマップとなる。


以上、リードナーチャリングの基礎について、一問一答で解説しました。

この記事は弊社コラム「リードナーチャリングとは|育成手法とおすすめのプロセスとツール、事例を解説」を要約し、すぐに理解できるようにまとめています。

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