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菅総理の言葉が国民に響かないわけ

Japan In-depth / 2021年8月8日 23時33分

菅総理の言葉が国民に響かないわけ




安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)





【まとめ】





・菅内閣の支持率が振るわない。





・背景にはオリンピック期間中の感染拡大やワクチン接種の遅れがある。





・記者会見で官僚の用意したペーパーを読むのではなく、自分の言葉で国民と危機感を共有することが必要だ。





 





菅内閣の支持率が振るわない。というか、3割の危険水域を割り込んでいる世論調査もある。Japan In-depthのインターネットアンケート(7月6日から18日までの12日間実施)では、「支持する」は25%、「支持しない」は64%だった。





菅首相と官邸は、ワクチン接種は着実に進んでいるし、オリンピックも開催にこぎ着け、連日メダルラッシュが報じられ、いずれ支持率は下げ止まると考えているはずだ。





6月上旬、与党の幹部は「オリンピックが始まれば、(政権に厳しい)世論も変わる」と私に断言した。オリンピック開催延期や中止が視野に入ってなかったのは言うまでもない。





ただしその幹部は、その時点で無観客開催になることや、4回目の緊急事態宣言が発出されることは想定していなかった。加えて、ここまで感染拡大が進むとも思っていなかったろう。





与党が楽観的だとしても、さすがに官邸はもう少し危機感があっても良さそうなものだが、オリンピック開催にこだわっている菅首相は、誰の進言も聞く耳を持たないのだろう。









▲写真 東京五輪 閉会式(2021年8月8日) 出典:Photo by Dan Mullan/Getty Images





菅首相は、「五輪が感染拡大につながっているとの考え方はしていない」と言うが、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は「オリンピックをやるということが人々の意識に与えた影響はある」とはっきり述べている。





ここに菅首相の言葉が国民に響かない原因がある。言っていることに説得力がないのだ。一国の宰相と専門家の意見が食い違っているのはいかにもまずい。





「国民の命と安全を守る」と言いながら、感染拡大を招いていることと、ワクチン接種が遅れていることについて、明確な説明がないのも国民に不信を植え付けている。





そもそも、「7月末までに(ワクチンの)高齢者接種を終える」と宣言していたのに、実際は76.9%だった。(65才以上、2回接種)この政権は約束したことを守らない、という印象を国民に与えている。





今月6日には感染者が100万人を突破した。第5波になってから「デルタ株」の影響もあり、急激に感染者が増加している。高齢者のワクチン接種が進んだことで死亡者数は増えていないが、重症者数は増えている。それが医療逼迫を招くことになるから、医療関係者が憂慮の声を上げているのだ。当然、国民は不安になる。





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