2023年の経済、直近のインフレ率動向と短期的見通しを発表(モザンビーク)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月15日 1時25分
モザンビーク中央銀行は4月1日、2023年第4四半期(10~12月)までの経済動向と、2024年2月までのインフレ動向、展望をまとめた「経済状況・インフレ見通し」を発表した。
2023年第4四半期の実質GDP成長率は前期比5.4%と、第3四半期の同5.9%から若干減速したが、通年では5.0%となり、2022年の4.2%から改善を見せた。資源メジャーによる事業開発が進められている天然ガスセクターを除いた、2024年の経済成長は、気象条件・自然災害(注)による農業部門やインフラへの影響も加味した上で、第一次産業(農業と資源採掘業)と第三次産業(サービス業)が堅調な成長を見せるとした。2024年2月から2025年2月にかけての1年間で、天然ガスを除くGDP成長率は4~5%の間で推移するものとみている。
2024年1月のインフレ率は前年同月比4.19%、2月は同4.0%と鈍化した。青果物をはじめとする食品価格のインフレ率が2023年12月の9.13%から、2024年2月までに6.89%へ低下していることが主要因となった。2024年通年でのインフレ率の動きについては、通貨メティカルの対ドル為替レートが安定推移する一方、河川氾濫などの自然災害、燃料価格の上昇、南アフリカ共和国の有料道路の通行料値上げによる物流コストの増加を背景に、若干の上昇傾向をみせると予想している。2024年12月の前年同月比インフレ率は5.37%となる見込みだ。このインフレの安定した推移予想を理由に、中央銀行金融政策委員会は2024年3月27日、政策金利を16.50%から15.75%へと引き下げた。政策金利の引き下げは1月31日に続く措置となる(2024年2月22日記事参照)。中央銀行とIMFは2023年の両者間の協議において、インフレ率が1桁台で推移する中で、金利が実質的に高水準となることを避けるため金融緩和を実施することを検討していた(2023年11月14日記事参照)。
(注)雨期(11月ごろ~3月ごろ)の河川氾濫、熱帯低気圧の発生や、乾季(5月ごろ~10月ごろ)の干ばつ。
(松永篤)
(モザンビーク)
この記事に関連するニュース
-
フィリピン中銀、予想通り5会合連続で金利据え置き 8月利下げも
ロイター / 2024年5月16日 21時25分
-
第1四半期の実質GDP成長率は前年同期比1.7%、再び成長軌道へ(ハンガリー)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月10日 10時30分
-
スウェーデン中銀、8年ぶりの利下げを発表(スウェーデン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月9日 11時35分
-
中銀が政策金利を4回連続で引き下げ、5.25%に(チェコ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月8日 11時0分
-
通貨金融庁、金融政策を維持も今後の動向注視(シンガポール)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月22日 0時20分
ランキング
-
1「安倍元首相、不安あおった」=文前大統領が回顧録―韓国
時事通信 / 2024年5月18日 20時53分
-
2イスラエル軍、ガザ北部ジャバリヤ侵攻「これまでで最も激しい戦闘」…戦闘員200人殺害と主張
読売新聞 / 2024年5月18日 22時7分
-
3ロシア、ハリコフ州でさらに1集落制圧=ウクライナ北東部、1万人避難
時事通信 / 2024年5月19日 8時26分
-
4ウクライナ、追加動員準備整う 「一部が前線で戦う過去終わる」 規模・時期、国民焦点に
産経ニュース / 2024年5月18日 18時32分
-
5ゼレンスキー氏「五輪休戦」拒否 仏提案、「ロシアを利する」だけ
共同通信 / 2024年5月18日 22時44分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください