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裏社会からの警告!? 「もう引き際ちゃうんか」西成マザーテレサ不審死事件【短期連載5】

TABLO / 2013年9月21日 18時0分

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「西成のマザーテレサ」と呼ばれた女医、矢島祥子さんが不審死した事件を追っていた筆者は、「矢島さんの生前の恋人」と称する男性に接触した。だが、彼は真実を明らかにする姿勢とはほど遠く、取材謝礼を要求するばかりで肝心なことは何一つ話さなかった――。

 取材した喫茶店では暴力団員風の男が現れ、その後、店を出た後も尾行され、背筋を寒くした。西成事情に詳しい紹介者に暴力団員風の男について思い当るフシはないか聞いた。



――あれはどこの人間でしょうか。

「西成の組の人間や。それ以上はわしは言えへん」

――なぜ取材場所の喫茶店に現れたのか。

「あいつ(矢島さんの自称恋人)が前もって連絡したんや。勘弁してや。あんたは東京に帰るからいいけど、わしはこの街で今後も暮らしていかんと食っていけん。あの後いろいろ言われたがな。なんで記者みたいなんを、マスコミの人間を西成に入れるんだ、と強く言われたがな」

――明日も取材の邪魔入りますかね、それなら何か方法を考えないといけないのですが。

「明日あいつが来るかどうかわからんで。その後そいつは組の人間から色々言われたからな」

――何を言われてました?

「つまらんことをベラベラ喋るな、とか後はそいつが借りてる金の話をしてたな。わしは関係ないからその店をすぐに出たしな」

 翌日の取材はできないだろうと感じた。それから数時間後にその仲介者から電話が入った。

「あいつ、明日行くのはいいけど、葉書とかそんなのは関係の無い人間には見せられへんと、さっき言いに来たで」

――それだけを言いにですか?

「組の人間に色々言われた、とちゃうんかな。これ以上は勘弁してや」



 これはあくまで推測だが、自称元恋人が矢島さんの葉書を持ってるのをいい理由に、裏社会は彼に自殺説をマスコミに流させたのではないのか。多少の金を掴まされてか、それとも借金の棒引きか。仲介者が目撃した際の会話もそれを裏付ける。

 仲介者には迷惑はかけられない。冷静になり翌日の予定を一応確認して電話を切った。矢島さんが自殺ではなく他殺ではないか、とのいきさつは過去の記事で書いてきたが、調べれば調べるほどその闇の深さが予想以上だと知るようなる。

「今日のインタビューは中止や。もうあいつには会えんで....。これが引き際ちゃうんか

 それが現実に記者の前に姿を現してきたのは翌日朝だった。仲介者から電話が入り、突然取材ルートが遮断されてしまったのだ。

<次号に続く>

Written Photo by 西郷正興

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