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「種泥棒」も愛されてる? 公式も「採用」した『ドラクエ』のネタキャラ

マグミクス / 2023年10月19日 21時10分

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■有名な「種泥棒」も公認キャラに!?

『ドラゴンクエスト』シリーズには本来の設定とは別で、「ネタ枠」となって活躍したキャラがたまにいます。公式の意図しないキャラを対象にファンがネタ化することが大半ですが、実は逆輸入という形で「公式がネタ化」したパターンも存在しました。

 例えば何でもできるイケメン故に、ネタ化したキャラといえば、『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』の「ククール」です。長い銀髪が美しいイケメンで、一見ネタ枠とは無縁に感じますが、ファンの間では、「タンバリン」という珍妙なあだ名がつけられています。

 ここでいうタンバリンとは「ふしぎなタンバリン」のことで、戦闘時に使うと味方全員の「テンション」をあげるアイテムです。テンションが上がれば上がるほど相手に与えるダメージが大きくなるので、ふしぎなタンバリンは上級モンスターやボス戦で重宝します。

 回復役のククールはバトル序盤に手が空きやすく、ステータスも「器用貧乏」気味です。そして、タンバリン要員になることが多くなるため、一部のファンから「タンバリン男」「音楽家」と呼び名が付きました。

 後に、歴代のドラクエキャラが集うアクションRPG『ドラゴンクエストヒーローズII』、デジタルカードゲーム『ドラゴンクエストライバルズ』(以下、『ライバルズ』)では、公式がこの要素を逆輸入しています。ふしぎなタンバリンは「ククール専用アイテム」に昇格(?)し、「タンバリンキャラ」が定着することになりました。

『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』の「キーファ」も、途中の問題行動へのヘイトを昇華したネタキャラとして有名です。キーファは戦士タイプで頼りになる主力キャラですが、途中でライラという踊り子と連れ添うためにパーティを離脱しました。キーファにステータスをアップさせる種を渡していたプレイヤーからは特に多くのヘイトを集め、「種泥棒」という不名誉なあだ名が付けられています。

 物議を醸したキーファですが、公式はそんな因縁を逆手にとって、カードゲーム『ライバルズ』で「キーファの種泥棒」をネタとして採用しています。 『ライバルズ』でのキーファのキャラ性能は「キーファが倒された時、使ったアイテムが手札に戻る」というものです。退場時には「受け取ったものは返さないとな!」とツッコみ待ちのような言葉を残していき、見事に「種泥棒」の汚名を返上しました。

 公式とプレイヤーが非情さを見せたネタ枠なら、『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』の「トルネコ」も欠かせません。オムニバス形式である同作の第3章では主人公を務めますが、トルネコの本職は商人で、戦闘は専門外なために5章以降のバトルではあまり役に立ちません。

 作中では5章のガーデンブルグ城で、勇者一行が窃盗の濡れ衣を着せられるイベントが発生します。そこでは、真犯人が見つかるまで、パーティから仲間を人質としてひとり差し出すことになりました。戦闘面で使いづらいことから、大抵のプレイヤーがトルネコを選んだことでしょう。

 この境遇に公式が目をつけないわけがなく、『ドラクエ4』のリメイク版でトルネコのネタが反映れました。例えばトルネコが牢屋に入れられると、「……やっぱり。わたしが 選ばれるんじゃないかと思ってましたよ」とこぼす他に、新たに「馬車好き」の設定が追加されています。

 またエスターク神殿に連れていくと、「なぜ私は馬車ではなくこの場所にいるのでしょうか」とぼやく場合もありました。さらに天空の武具や防具集めが完了した際は、自らイソイソと馬車へ戻っています。哀愁が漂いますが、パーティ外になることが定番になっているために、ネット上では「罪悪感を感じない」「トルネコおいしいな」などの声もあがっていました。

 微妙な経緯でネタ化したものの、プレイヤーがなんだかんだで愛着を抱いているキャラは多いです。不憫な要素も「おもしろ」に昇華できているのは、公式の手腕のおかげなのでしょう。

(マグミクス編集部)

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