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あの重要キャラが死亡? 『風の谷のナウシカ』原作コミックが「鬱作品」といわれるワケ

マグミクス / 2024年5月6日 19時50分

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■戦争の続く世界線、作中では人気キャラも犠牲に!?

 2024年3月11日で公開から40周年を迎えるアニメ映画『風の谷のナウシカ』。その原作になったのは、もちろん宮崎駿氏が手がけた同名のコミックです。全7巻からなる『風の谷のナウシカ』のマンガには、映画に描かれなかったエピソードもたくさんありました。

 そんな原作マンガには、あまりにも悲惨な設定やストーリー展開もあって、読者から「鬱作品」と呼ばれることもあるようです。そんな『風の谷のナウシカ』の原作コミックについて振り返ります。

『風の谷のナウシカ』の原作では、ストーリーを通してトルメキアと土鬼(ドルク)と呼ばれる民族のあいだで大規模な戦争が続いています。そのため、たくさんの戦闘シーンが描かれ、兵士だけでなく多くの市民が殺戮される場面も登場しました。

 そしてジブリの映画で存在感を示したナウシカの師ユパは、原作コミックス7巻でトルメキアの皇女クシャナをかばって死亡するという衝撃の展開が描かれています。

 ユパは『風の谷のナウシカ』の登場キャラクターのなかでも人気が高く、「小さい頃から映画版を見慣れていたから、原作でユパ様が死んだ場面を読んだときには衝撃を受けた」「ユパ様が死んでしまった場面では号泣してしまった」など、ショックを受けたという読者の声も目立ちました。

 また映画版でトルメキア軍の将軍として登場したクシャナは、原作マンガでは軍人というだけでなく、トルメキアの現国王であるヴ王の娘として登場します。トルメキアの王位を巡る骨肉の争いがかなり残酷に描かれており、クシャナはその争いに巻き込まれた張本人でもありました。

 ヴ王は王家の血を直接的には引いておらず、先王の血筋である妻(クシャナの母)を娶りましたが、彼は先王の血が流れるクシャナのことを疎ましく思っていました。そのため、ヴ王はクシャナに毒を盛りますが、妃がクシャナをかばって毒を飲み、廃人となってしまうという凄惨なエピソードもあります。

 こうした暗い展開は読者にも衝撃的だったようで「毒を飲んで廃人になってしまったクシャナのお母さんが、目の前に現れたクシャナが自分の娘だと気付かないのがとても切ない」「いっそ自分も壊れてしまった方が楽なほどの環境なのに、生き残ってしまったのが辛すぎる」など、ネット上でもクシャナに同情的な意見が多数見られました。

■重すぎるラストに、ファンも「知りたくなかった」

画像はマンガ版『風の谷のナウシカ』第1巻(徳間書店)

 原作マンガの物語終盤には、ナウシカをはじめとする、現代を生きる人類についての衝撃的な真実が明かされます。コミックス7巻では、ナウシカたちが生きる世界に存在する「腐海」は、いずれすべて浄化され消失すること、そして腐海の消失とともに、ナウシカたち人類も滅んでしまうことが明らかになりました。

 物語の終盤でナウシカが衝撃的な事実を知ってしまい、人類を守るためにナウシカがとらなければならなかった重すぎる選択も、同作が「鬱作品」と呼ばれる理由のひとつかもしれません。

 ネット上では「ナウシカは死ぬより重い業(ごう)を背負った」「こんなツラい事実、知りたくなかった」といった意見がある一方、「ものすごく重いけど尊いラスト」と、作品の結末を称賛する声もあがっています。

 このように『風の谷のナウシカ』の原作コミックは、アニメ映画の印象と比べると陰鬱とした展開が多く、映画しか観ていない人からは意外な物語に感じるかもしれません。しかし「環境問題」や「命の尊さ」についてなど、テーマが一貫しており、読者としてはいろいろと考えさせられる内容になっています。

(LUIS FIELD)

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