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2021年へ期待高まる舞台『ニンジャバットマン』。日本発のアメコミアニメ成功の理由は

マグミクス / 2020年11月8日 19時20分

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■豪華声優が結集した「日本発バットマン」アニメが原作

 2020年10月10日から全172公演が予定されていた舞台『ニンジャバットマン ザ・ショー2020』は、新型コロナウイルスの影響により2021年に公演延期となりましたが、新たなプロジェクトが始動しています。

 原作である『ニンジャバットマン』は、2018年に公開されたアニメ映画。バットマンが日本の戦国時代にタイムスリップして宿敵ジョーカーと戦いを繰り広げる……というストーリーです。犯罪都市ゴッサムシティの悪党たちもタイムスリップし、戦国時代の日本を舞台に、壮大なバトルが勃発する予想不能なストーリーが人気を集めました。

 声優の山寺宏一さんがバットマンを、高木渉さんジョーカーを演じ、釘宮理恵さん、子安武人さん、諏訪部順一さん、森川智之さんら超豪華声優陣が集結したことでも話題になりました。

 公演は延期となりましたが、公式サイトでは現在、「Re:project」という企画が始動。バットマンの宿敵であるジョーカーが公演の乗っ取りを企て、『ニンジャバットマン ザ・ショー』を『ザ・ジョーカーショー』に変更すると宣言した……という設定で、「2021年にバットマンを呼び戻しましょう」というキャンペーンを展開しています。 

 舞台化では、2.5次元舞台を意識しつつ、サーカスのような場で活躍している人材にも声をかけ、アクションへの期待が高まる舞台になるとのこと。ショーという名前をかかげた舞台はトンデモ展開がある原作をどのように舞台化していくのでしょうか。

『ニンジャバットマン』は、日本独自のオリジナルバットマンを制作するというところから始まり、日本のカルチャーを入れ込んだ作品ですが、海外の人びとが誤解している“日本”をあえて入れているのがポイント。そうすることでコミカルさを増しています。有名なバットマンのヴィラン(敵役)を戦国武将に置き換えるアイデアも面白く、唯一無二のバットマン作品に仕上がっていると言えるでしょう。

 甲冑のような鎧を身に纏い、クナイを手にした“ニンジャバットマン”の姿は、戦国に溶け込むバットマンの世界をよく表現しています。フィギュア化もされ、一定の人気を獲得しているようです。

■新しくクレイジーなバットマンの誕生

2018年公開のアニメ映画『ニンジャバットマン』

 バットマンのアニメ化作品は、1990年代に日本でも放送されていました。『バットマン:ジ・アニメイテッド・シリーズ(Batman:The Animated Series)』は、シンプルで角ばったデザインのバットマンを浸透させ、キャラクターの線を簡略化した代わりに動きを強調するというアニメーションは高く評価されました。

 また、制作者が「ダークデコ」という、ダークとアールデコを掛け合わせた造語をつけた、ゴッサムシティの陰鬱な雰囲気は、独特の世界観を作り出すことに成功していました。

 こうした「バットマン」アニメのイメージに対して、3DCGを駆使し、演出や設定に至るまで唯一無二となった日本発「バットマン」は、監督自身も評価が分かれるであろうと公開時に発言していました。当初アメリカでは肯定的に捉えられていなかったようですが、やがて海外のファンにも受け入れられていったようです。

 アニメ本編ではロボットも見どころのひとつでしょう。「日本人がアメコミのヒーローを作るんだから、海外の人はロボットに乗せると思ってるはずだ」という考えが元になっていますが、これは1978年の東映版『スパイダーマン』で出てくる巨大ロボット「レオパルドン」に影響を受けていると、制作陣も語っています。

『ニンジャバットマン』のように海外のキャラクターを日本でアニメにするという試みはまだまだ少なく、このバットマンはアニメの国境を超える作品ともいえるでしょう。

 バットマンの新しい姿を描いた『ニンジャバットマン』はいい意味でのクレイジーさが受け、今回の舞台化につながっています。同作の広がりは、バットマンシリーズに続くアメコミコンテンツの「日本発」展開に大きな期待を抱かせてくれそうです。

BATMAN and all related characters and elements (C) & TM DC Comics and Warner Bros. Entertainment Inc.

(大野なおと)

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