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巨大宇宙船「スターシップ」がさらに進化! イーロン・マスクが明かしたその姿

マイナビニュース / 2024年4月23日 6時35分

さらにマスク氏は、「スターシップ3」というさらなる改良型の計画についても明らかにした。スターシップ3は、現行型と比べ、スーパー・ヘヴィの全長は9.2m、スターシップ宇宙船は19.5mも伸び、あわせた全長は150mと、かなり高くなる。さらに、スターシップ宇宙船に装着するラプター3エンジンを9基に増やし(現行型と2では6基)、回収を行う打ち上げでも地球低軌道に200t以上の打ち上げ能力を発揮できるという。

そして、スターシップ3の1回あたりの打ち上げコストは、200~300万ドルを目指すとした。現行の「ファルコン9」ロケットは6700万ドルで販売されており、ファルコン9は地球低軌道に22tの打ち上げ能力しかないことを考えれば、200tで200~300万ドルというコストはまさに桁違いの破格さである。

スターシップの打ち上げ間隔は、最初の飛行試験であるIFT-1と2度目のIFT-2の間は約7か月、IFT-2とIFT-3の間は約4か月だった。IFT-4が予定どおり5月中に実施されれば、IFT-3のわずか2か月後となり、打ち上げ頻度が大きく向上している。

IFT-3の実施前、マスク氏は「今後の打ち上げに備えて、スーパー・ヘヴィとスターシップ宇宙船をそれぞれ4機製造している」と述べていたが、今回の講演では「さらに6機製造する」と語られ、今後さらに頻度を向上させる意図が見て取れる。

また、それにともない、テキサス州のスターシップの開発、打ち上げ拠点である「スターベース」には、新たに巨大な工場の建設が行われているほか、2か所目の発射台の建設も進めているという。さらに、フロリダ州のケープ・カナベラルにも発射台を建設するとしている。

○参考文献

・XユーザーのSpaceXさん: 「At Starbase, @ElonMusk provided an update on the company’s plans to send humanity to Mars, the best destination to begin making life multiplanetary」 / X
・SpaceX - Starship

鳥嶋真也 とりしましんや

著者プロフィール 宇宙開発評論家、宇宙開発史家。宇宙作家クラブ会員。 宇宙開発や天文学における最新ニュースから歴史まで、宇宙にまつわる様々な物事を対象に、取材や研究、記事や論考の執筆などを行っている。新聞やテレビ、ラジオでの解説も多数。 この著者の記事一覧はこちら
(鳥嶋真也)



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