バイクは今、400ccが熱い? 続々登場の新モデルについて考える
マイナビニュース / 2024年5月8日 11時30分
二輪車の免許制度で普通二輪と大型二輪の境目になっている400cc。一時は「中途半端」との声も聞かれたが、最近になって海外勢がこのクラスに新型車を次々に送り込み、国内ブランドも対抗馬を投入するなど再注目のカテゴリーになっている。その理由と魅力を考えてみよう。
ヤマハSR400が販売終了! ところが…
日本のライダーの多くは、400ccという排気量が大きな境目であることを知っているだろう。排気量が大きいほうから大型二輪、普通二輪、普通二輪小型限定、原付(原動機付自転車)の4種類ある運転免許の境目が400cc、125cc、50ccだからだ。
400ccという区分が生まれたのは1970年代。「ナナハン」と呼ばれた750ccの車種が国内メーカーから次々に登場したが、一部のライダーの暴走運転で事故が急増した。これを受けて、それまで区分がなかった126cc以上のうち、400ccまでは自動二輪中型限定という制度になったのだ。
当初は、こちらも事故防止という観点から、400ccを超える自動二輪免許は、教習所では取得できない仕組みになっていた。運転免許試験場で技能試験にパスするしかなく、中型限定のライダーが試験場で一発試験に挑む行為を「限定解除」と呼ぶようになった。
その後は区分が大型二輪と普通二輪に変わるとともに、大型は教習所で取得できるようになり、それまでより楽に401cc以上に乗れるようになった。よって400ccの車種はしだいに減少。2021年には根強い支持を受けていたヤマハ発動機「SR400」も販売終了となった。
ところが、それと入れ替わるように、同じ空冷単気筒エンジンを積むホンダの「GB350/GB350S」が登場。2021年のデビュー以来、251~400ccのベストセラーであり続けている。
カギはインドの二輪マーケット
ホンダはSRの販売終了に合わせてGBを開発したのだろうか。そうではない。もともとはインド市場攻略のために新設計した車種だったGBを、車格が日本にも合っているという理由から輸入販売することにしたのだ。このあたりの経緯は、同じホンダのSUV「WR-V」に似ている。
より具体的にいえば、GB登場のきっかけになったのは、現存する最古のモーターサイクルブランドで最近は日本でも人気のロイヤルエンフィールドの存在だった。
イギリス発祥で現在はインドで生産を行う同社は、欧州でのレースの区分であり、インドのマーケットにも適した350ccや500ccの空冷単気筒の車種を生産し、売り上げを伸ばしていた。これがライバルの目に留まり、ホンダがGBを送り出すことになったのだ。
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