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仲よしコンビが振り返る戦いの軌跡 佐々木勇気八段×伊藤匠七段対談!

マイナビニュース / 2024年5月1日 12時0分

画像提供:マイナビニュース

日頃から仲のいい佐々木勇気八段と伊藤匠七段。それぞれ印象に残る局面を持ち寄り、思う存分語り合っていただきました。

※2024年5月2日に発売される、『将棋世界2024年6月号』(発行=日本将棋連盟、販売=マイナビ出版)掲載の「仲よしコンビが相互批評 対談 佐々木勇気八段×伊藤匠七段」より、一部抜粋してお送りいたします。

(以下抜粋)

―2023年度の最終盤、佐々木勇気八段は初参加のA級順位戦で残留を遂げ、伊藤匠七段は棋王戦五番勝負に臨みました。日頃から仲のいいお二人にそれぞれ印象に残る局面を持ち寄っていただき、戦いの軌跡を振り返りながら、忌憚なく語り合ってもらいたいというのが本企画の趣旨です。よろしくお願いいたします。

佐々木 棋界有数の研究家である伊藤さんに貴重な将棋観や勝負観を伺いつつ、雑多な切り口で有意義な意見交換ができれば。その希望は私から編集部に伝えました。自分の将棋に関しては特にビシッときつく言ってもらえたらうれしいです。

伊藤 勇気さんの題材が思い出深い9局なのに、私のほうは勝った将棋が1局もありません。無理やり巻き込まれた感が強いんですが(笑)、お付き合いします。
○棋風と最善手

佐々木 まず私から9局いきますね。第1図はA級1回戦の渡辺明九段戦の中盤です。戦型は矢倉で、△5六桂の金銀両取りに対して先手が▲6九金と引き、△4八桂成▲同飛△5七歩▲3八飛と進んだところで後手番の私は△8三銀と打ちました。この局面の形勢判断について、伊藤さんはどう思うか聞かせてください。

伊藤 パッと見の印象は後手がいいのかなと感じますね。純粋に先手の角がつかまって後手の駒得が約束されています。先手玉が相対的に堅いのは主張点ですけど攻めがつながる感じでもない。逆に対局中は、何か気がかりだったんですか?

佐々木 少し前までは先手に「堅い、攻めてる」みたいな展開を許してしまい、自信がなかったんです。でもここでは盛り返したと思っていました。ただ組み立てとして、こういう露骨に受けに回るような指し方は、攻め将棋の自分の棋風ではないのではという迷いがあったんです。

伊藤 △8三銀は好むと好まざるにかかわらず、こういう流れになったらしょうがないんじゃないでしょうか。自分の場合は棋風とかは気にせず、その場で最善だと思う手を指すようにしています。そもそも自分の棋風が何なのかもよくわかりませんから(笑)。△8三銀に代わる手としては△4七銀もありそうですけど。

佐々木 △4七銀は▲1八飛△3七歩成に▲8二銀がよくわかりませんでした。

伊藤 方針が簡明なのは本譜ですよね。

佐々木 △8三銀からは▲3四歩△8四銀▲3三歩成△同金▲4五桂△4七角以下、長手数の戦いになりましたが、この将棋は最後まで渋い指し回しに徹して、いいパフォーマンスを発揮できました。

(対談 仲よしコンビが相互批評 佐々木勇気八段×伊藤匠七段 佐々木八段のA級順位戦全9局&伊藤七段の棋王戦五番勝負全4局 進行・構成/押沢玲)
(将棋情報局)

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