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大河原克行のNewsInsight 第287回 「新AI時代」に挑戦するインテルと、変革する「日本」の魅力 - インテル 鈴木社長に聞く(後編)

マイナビニュース / 2024年5月18日 10時0分

画像提供:マイナビニュース

(前編から続く)

インテルにとって、日本市場は重要な位置づけを担っている。シリコノミーの拡大や、インテルが取り組むIDM 2.0の推進、システムファウンダリーの実現において、日本の半導体関連企業やアカデミア、政府との連携が不可欠だからだ。また、インテルが注力する自動車分野への取り組みにおいても、日本市場は最重要エリアのひとつとなる。

見方を変えれば、日本の企業やアカデミア、政府、自治体などの連携が、インテルの成長戦略を支えることになる。そして、今回のインタビューでは、インテルの鈴木国正社長は、新たに「パブリックセクターオフィス」を新設したことを明らかにし、日本政府の半導体戦略と、より緊密な連携を進める体制を強調してみせた。後編では、インテルの日本における取り組みや、新設した「パブリックセクターオフィス」の役割についても聞いた。

「日本」への注力、自動車分野でも大きなチャンス

―― インテルジャパンは、日本市場に向けて、どんな点に力を注いでいきますか。

鈴木: インテルは、日本の「新AI時代」の到来に向けて、いくつかの挑戦を行います。具体的には、「日本企業によるDXの進捗とAI導入率」、「コンピュータ資源と電力資源問題」、「地政学的リスクの分散」、「データプライバシーの動向」、「デジタル・AI人材」といったテーマにおいて、課題解決に貢献したいと考えています。

とくに、日本における注力分野に位置づけているのが、自動車分野です。未来の自動車を考えると、「ソフトウェアデファインド」、「サステナブル」、「スケーラブル」は必要な不可欠な要素であることは、自動車業界全体で合意されているものだといえます。ここに対して、インテルは自らの技術を活用しながら、キープレイヤーの1社になることを目指しています。

インテルは、グローバルにおいても、自動車分野での動きを加速していますか。2024年1月に米ラスベガスで開催されたCES 2024では、仏Silicon Mobilityの買収によって、インテルの車載ソリューションのラインアップを拡大したことを発表しました。また、中国Zeekerとの提携により、AI PCの体験を車内で実現したり、SAE Internationalの自動車規格に参加し、インテルが有するPCの電力管理規格や実績を提供したり、ベルギーの研究機関であるimecとの協業により、業界初となるオープンな自動車向けチップレットプラットフォームへの対応を実現し、UCIeの技術についても、自動車業界との連携を進めていきます。

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