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吉田正尚所属、MLBボストン・レッドソックス本拠地の「サステナブル」な新名所とは?

ニューズウィーク日本版 / 2024年4月5日 15時0分

分散型食料生産システムが農産物の主要供給源となり、全米の都市生活者が自分たちで自分の食料を育てられるようになる──グリーンシティーグロワーズはそんな未来に向けた「橋頭堡(きょうとうほ)」だと、グララートは考えている。

「グリーンシティーグロワーズは無数の人々とつながっている。毎年数万人が私たちの農園で働いている。私たちは毎週200カ所以上の農園に教育係を派遣し、有機農園と人々をつないでいる」

このトレンドが続けば、都市農園は今後数年、米食品産業のグリーン化に今以上に貢献できる可能性がある。「分散型農業は将来、さらに大きな役割を果たす」と、グララートは言う。「どんな形になるのか、まだ正確には分からない。ともかく、消費者と社会はそれを求めている」

経営学者ヨーゼフ・シュンペ-ターは今までにない組み合わせ「新結合(ニューコンビネーション)」がイノベーションを生むと提唱したが、この農園はその好例だ。都市と農業を組み合わせることで循環経済の一助になるし、輸送コストを下げてCO2も減らせるメリットも生まれた。土地の値段が高い都市で新たな土地の取得を目指さず、球場の屋上など実質「タダ」だった空間を活用していることもポイント。農業ビジネスの課題は結局、輸送コストに加え需給が読みづらくなる情報コストにある。この点や農業そのもののノウハウを持つプロが「地元で作った」というプレミアムを生かして近場のレストランなどに売るスタイルは、日本でも例えば雑居ビルの屋上を活用してもっと増やしていけるのではないか。

──解説:入山章栄(早稲田大学大学院経営管理研究科、早稲田大学ビジネススクール教授)

It combines so much that I love & believe in: Local food, Green roofs, Supporting local entrepreneurs, Sports, Urban farming. Fenway Farms is now 5 yrs old. This Field of Greens produces over 6,000 lbs of organic food/yr in a 100 yr old city ballpark. Thx @jennyj33 for the video pic.twitter.com/5r2TAzwuxC— Linda Pizzuti Henry (@Linda_Pizzuti) August 25, 2019



アダム・ピョーレ(ジャーナリスト)


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