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再就職せず家計逼迫、原因は“慢性部長病” -定年後の「ビンボー家計簿」公開【年収200万】

プレジデントオンライン / 2013年12月2日 10時15分

家計の見直し

●東山さんの悩み

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【家族構成】[夫]61歳 元中堅企業部長職[妻]57歳 パート勤務[長男]30歳 独立[次男]28歳 独立【月収(手取り)】夫 12万円[年金(報酬比例部分)8万円・アルバイト4万円]+妻 5万円 計17万円【貯蓄額】1500万円(住宅ローンは退職金で完済)

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現役時代はヤリ手部長として知られていた東山さん。再就職の話は年収もポストも気に入らず、あっさり断ってしまった。「失業給付を受け取りながらゆっくり探せばいい」と考えたのだが、気に入る就職先はまだ見つからない。失業給付が終わった今は、友人の事務所の仕事を手伝って月4万円ほど謝礼を受け取っている。収入はこのほか厚生年金の報酬比例部分が月8万円程度と、妻のパート収入が月5万円ほどあるだけだ。貯金を取り崩す生活に、かなり焦りを感じ始めている。

●ファイナンシャル・プランナー 浅田里花さんのアドバイス

60歳の定年退職から年金を受け取る65歳までの5年間にどう収入を確保するかは、安定した老後を迎えるための最大の鍵といっていい。

現在61歳の東山さんが年金を満額受給できるのは65歳からで、あと4年間もある。現在、貯金から毎月6万8000円を取り崩して生活費を補っているが、このままあと4年間続けると、300万円以上も貯金を取り崩すことになってしまう。現在の貯蓄額1500万円が1200万円まで減ってしまっては、65歳以降の生活がやや心細くなってしまうかもしれない。

現在の生活を支えているのは何といっても妻のパート収入だ。教育費にメドがつくと妻がパートを辞めてノンビリしてしまうケースは多い。だが、妻は勤務時間を減らしたものの、ずっと仕事を続けてきた。年齢が高くなれば新たなパート先を見つけるのは難しく、この選択は非常に正しかったといえる。

■妻の貢献を認めて謙虚な就職先探しを

妻の功績は家計にもよく表れている。全体に支出がよく引き締められていて、ムダが少ない。やや多めなのは月5万円の食費ぐらいで、これは5000円程度の削減は可能だろう。夫婦2人分のこづかい5万円は一見、多めに思えるかもしれないが、定年後の暮らしを楽しむためにある程度の支出は不可欠だ。

さらに、東山家では妻の主張に従って退職金のうち500万円で住宅ローンを完済した。このため、住居費はマンションの管理費と修繕積立金だけ。これも幸いして、毎月の支出は約24万円にまで抑えられている。

東山家の目標は、まず毎月の貯金取り崩しをなくすことだ。だが、この家計から支出削減の余地は少ない。やはり、最大の解決策は東山さんが再就職することに尽きる。

表を拡大
安心老後評価表

東山さんは健康で体力もあり、まだまだ十分活躍できる自信もある。だが、現役時代の収入や役職にこだわっていると仕事を見つけることは難しい。少々条件を下げても就職先を探したほうがいい。単純にいえば、東山さんに月収11万円程度の仕事があれば、少なくとも貯金の取り崩しはなくすことができる。

ただ、現在の貯蓄額1500万円は老後資金としてやや少なめ。安心できる老後資金の目安としては、「65歳時点で2000万円」を目指したいところだ。そのためには、もっと収入を増やして、65歳までに老後資金を上乗せしたい。

家計の見直しでは、東山さんが再就職して毎月18万円の給与を得ることを想定した。年金収入、妻のパート収入と合わせて毎月31万円の収入が得られれば、貯金を取り崩すどころか、毎月8万2000円の貯金ができる。年間では約100万円、65歳までの4年間で貯金額は400万円になる。食費のほか生活費全般を見直して支出カットを心がければ、65歳時点で老後資金2000万円を達成するのも不可能ではないだろう。

●安心老後への道

1.条件を下げても就職先を見つける
2.食費をはじめ見直し余地のある支出をカット
3.年金収入だけになる前に貯金を増やす

■老後を蝕む病気と処方箋

●慢性部長病

【症状】自分の考えはすべて正しいと信じ人の意見に耳を貸さなくなる症状が顕著。面倒な仕事はすべて下の者に任せるため、実務能力が衰退する。定年後にも症状が改善しないと家庭で孤立する恐れがある。若い頃に実績を挙げて昇進した部長に多く発症する。

【処方箋】在職中に治癒することはかなり困難。定年退職にあたり会社を離れた場面で自らがどう評価されるか、現実と直面すれば症状が好転する可能性も。地域活動に参加するなど新たな社会参加も薬効がある。

●トワイライト中毒
(PIXTA=写真)

【症状】会社帰りに夕暮れの街でちょっと一杯ひっかけないと家に帰れない中毒症状が特徴。現役時代ならさして問題ないが、定年後にも改善しないと電車代を払って馴染みの店まで出かけるなどの行動を招き、生活費を圧迫する。アルコール摂取を伴うため身体への影響も懸念される。

【処方箋】趣味のないことが発症の原因となるケースが多い。打ち込める趣味が見つかれば自然に治癒する可能性が高い。スポーツを始めるのは症状を改善し健康増進にもつながるので一石二鳥。

(ファイナンシャル・プランナー、生活設計塾クルー取締役 浅田 里花 構成=有山典子 写真=PIXTA)

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